中国人はよく「上火」という言葉を使います。これは、口が臭かったり、顔がほてっていたり、口内炎ができていたりしている状態を示す中医用語の一つです。
特に、この時期に「上火」を訴える患者さんが多いのですが、その原因の一つに火鍋があります。
上海の火鍋屋さんを見ると、どこも大繁盛していますが、とくに四川系の真っ赤っかの火鍋は体も温もるし、人気が高いです。
火鍋に使われる肉は、豚肉よりもむしろ体を温める牛肉や羊肉が多いのですが、こういったものを辛いスパイスなどと一緒にたべると、いわゆる「上火」と呼ばれるような症状が出てくることがあります。
その中でも、代表的なのが口内炎ですが、これを中医学的に説明すると、火鍋などスパイスが効いて栄養分が高いものを摂取しすぎると、胃腸の負担が高まり、体の中で湿熱が発生、その結果消化を司る脾臓の陽が弱まって、虚の火が体を襲い、加えて胃の火も盛んになって、口内炎ができると考えます。胃の火が盛んになると、口臭も出てきます。
一般的には、3日〜4日でピークを迎え、2週間もすれば収まるのですが、治癒が難しい口内炎の中には、結核性のものや梅毒性のもの、悪性腫瘍の早期の状態であることもあります。
生薬では清熱瀉火や健脾化湿などの作用があるものを使います。最近では様々な中医薬による外用薬も出てきました。患部に直接吹きつけ、症状の緩和には有効です。
おっと、その前に食生活のバランスを考えることを忘れずに。
汚染問題、この10年間がピーク
写真は無錫の農村で撮ったもの。上海は工場が次々と移転され、環境が日々改善されていますが、そのとばっちりを受けるのがやっぱり地方。規制が緩いことを理由に、工場が続々と増えています。
写真の工場も数年前まではありませんでした。何の工場かは知りませんが、1日中煙を吐き出しています。
こうした現状を危惧する声が、あちこちから挙がっています。広東省の『羊城晩報』によれば、中国の都市部の汚染問題は、これから10年間がピークを迎える山だろうと予測しています。そして、光化学スモッグや水質汚濁など市民の生活に深く影響のある環境問題がこれから10年間で突出するだろうということです。
広東省の場合、一人当たりの平均収入が5000ドル〜8000ドルに達する勢いですが、これぐらいのレベルが最も環境問題を引き起こしやすい状態だというのは、日本の高度経済成長などを例にとってもよく分かります。中国もこの点を認識し始めています。
そして、世界各国の自動車メーカーがこぞって中国で自動車を生産し、都市部は慢性的な渋滞に悩まされ、その結果大気汚染は進む一方。この中で、広州市にある中山大学の環境の専門家が、都市部の大気汚染度の評価制度自体が間違っていると指摘しています。
報道によると、地方政府の環境保全部門が、1年間で大気汚染度のレベルが「良好」であった日が300日以上あったとかよくマスコミに書かれていますが、基準は10ミクロン以下の微粒子の測定で、それよりも大きな大気中の粒子の測定を行っていないと訴えています。
その背景には、役人たちの事なかれ主義があり、本当の数値を発表するとその後の結果が怖いという心理も働いているとしています。いや、まさにその通りでしょう。広東省では全エリアでの酸性雨が降る割合は46.3%になっています。
農地の問題も年々深刻化しています。中国国家環境保全総局のデータでも、広東省を例に取ると、珠江デルタエリアで農地の40%が重金属で汚染されていて、さらに10%が深刻な汚染レベルに達していると公表しています。その一方で、都市部では農地が減少し続けており、改革開放以前と比較すると3分の1減少したといわれています。農地の土地利用を制限する動きにあるようですが、土地不足の問題は深刻です。
水質汚濁問題は、常に後回しになっていて、日本の高度経済成長時と同じように汚染されてから対策というパターンができあがってしまっています。広州を流れる珠江の場合、環境保全部門のデータで、各省の様々な排水60億トンのなかで、工業用排水は全体の三分の一、生活排水は全体の三分の二となっている一方で、汚水処理の問題もなかなか進まない。垂れ流しが現実なのです。
上海で、やっと無リン洗剤の使用が強化されるようになりました。
写真の工場も数年前まではありませんでした。何の工場かは知りませんが、1日中煙を吐き出しています。
こうした現状を危惧する声が、あちこちから挙がっています。広東省の『羊城晩報』によれば、中国の都市部の汚染問題は、これから10年間がピークを迎える山だろうと予測しています。そして、光化学スモッグや水質汚濁など市民の生活に深く影響のある環境問題がこれから10年間で突出するだろうということです。
広東省の場合、一人当たりの平均収入が5000ドル〜8000ドルに達する勢いですが、これぐらいのレベルが最も環境問題を引き起こしやすい状態だというのは、日本の高度経済成長などを例にとってもよく分かります。中国もこの点を認識し始めています。
そして、世界各国の自動車メーカーがこぞって中国で自動車を生産し、都市部は慢性的な渋滞に悩まされ、その結果大気汚染は進む一方。この中で、広州市にある中山大学の環境の専門家が、都市部の大気汚染度の評価制度自体が間違っていると指摘しています。
報道によると、地方政府の環境保全部門が、1年間で大気汚染度のレベルが「良好」であった日が300日以上あったとかよくマスコミに書かれていますが、基準は10ミクロン以下の微粒子の測定で、それよりも大きな大気中の粒子の測定を行っていないと訴えています。
その背景には、役人たちの事なかれ主義があり、本当の数値を発表するとその後の結果が怖いという心理も働いているとしています。いや、まさにその通りでしょう。広東省では全エリアでの酸性雨が降る割合は46.3%になっています。
農地の問題も年々深刻化しています。中国国家環境保全総局のデータでも、広東省を例に取ると、珠江デルタエリアで農地の40%が重金属で汚染されていて、さらに10%が深刻な汚染レベルに達していると公表しています。その一方で、都市部では農地が減少し続けており、改革開放以前と比較すると3分の1減少したといわれています。農地の土地利用を制限する動きにあるようですが、土地不足の問題は深刻です。
水質汚濁問題は、常に後回しになっていて、日本の高度経済成長時と同じように汚染されてから対策というパターンができあがってしまっています。広州を流れる珠江の場合、環境保全部門のデータで、各省の様々な排水60億トンのなかで、工業用排水は全体の三分の一、生活排水は全体の三分の二となっている一方で、汚水処理の問題もなかなか進まない。垂れ流しが現実なのです。
上海で、やっと無リン洗剤の使用が強化されるようになりました。
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類