昨日の記事に登場した私の又従兄弟の家庭では、豚肉を食べません。べつに回族(イスラム教を信じる少数民族)ではないのですが、根本的な理由は、食に対する不安から。
去年、北京オリンピックの選手用に専用の豚を秘密の場所で飼育しているという話がニュースに出ていました。もちろん、安全のためというのがその理由でしょうが、ウラを考えてみると、ホルモン剤などがドーピングの問題にも関わってくるため、神経質になっているようにも見えます。
実は、又従兄弟家族が豚肉を食べないのは、豚肉の飼料に問題があるというのが彼らの理由です。去年あたりから豚肉が不足して高騰しているから、今や中国では豚の飼育は大増産体制。だから外食産業などで使われている出どこを自分で確認できない豚肉などは、不安だというのです。
そこで、豚肉の代わりに食べるのは山羊か牛肉。こちらはもともとこれら肉を中国人(上海人)が食べる量は少ないし、山羊などは草類を食べて育てられているから比較的安心だというのです。
信じることができるのは自分だけ。中国の今の世相を非常によくあらわしていると思います。メディアも信じられないし、勉強して知識を持っている物だけがトクする世界。
ちなみに我が家では、豚肉類も含めて肉類を食べる量をぐんと減らしています。中国人の食卓には、豚肉など肉の固まりが多すぎ。そこまで動物性タンパク質を摂取する必要は全然ないのです。