実は私、日本にいるとき(といっても15年以上ほど前のことですが)胃の調子があまりよくなく、一時医者から胃薬をもらっていたことがありました。その当時、漢方もよくしらなかったのですが、和漢薬を服用していた時期もありました。とにかく、日本ではかなり痩せていました。
ところが、上海に生活するようになってから胃の調子がすこぶるいいのです。どうしてか?といろいろ理由を考えてみました。
まず、生ものを食べるチャンスが減った。中医学的には、消化器は冷やしてはならず、温めてあげることに重きをおかなければならないのですが、上海で食べるものは殆ど火が通っています。逆に、日本にいるころは生野菜とか刺身とか日本料理に多い生ものを食べることは多かった。そして、圧倒的にご飯を食べることが増えた。朝にお粥を食べることも多い。こうした食生活は、やっぱり胃に優しいようです。
2つ目はクヨクヨすることが減った。日本にいるとき、結構見えないストレスを感じていたのかもしれません。ただ、中国で生活するようになってから、中国人的な楽観思想に私もかなり影響をうけているようです。というのも、中国では「・・・したい」と思っても、なかなかすぐにその通りになることがありません。しかし流れに任せて努力すると結構うまく行くということも分かってきました。自然体でいることが中国ではとくに大切なようです。
さらに、中国の国土が広いというのも、妙な安心感を与えてくれます。歩いていってもヨーロッパに行けるみたいな。。。
典型的なのが、千客万来の我が家。
日本人的な常識だったら、「お客さんだ〜」というと大掃除をしたり、料理を作ったりと準備に大忙しで、うちの母が奔走していたのが思い出されますが、中国では意外と自然体を他人に見せます。中国人のお宅にお邪魔してもそこでは普通の生活が営まれています。
とくに、上海人の嫁さんと結婚してからは、いろいろな人が普通に我が家に遊びに来るようになりました。最初は結構とまどいましたが、いまでは慣れてしまって、どのように中国人を接待したらいいかも分かってきました。つまり、自然体が大切で、気取っちゃってはだめなのです。そういった意味ではラクなのですが、日本人が遊びに来るときはさすがに大掃除します。(笑)
話は変わりますが、日本人の若い女性に多い冬場のスカート姿。露出している足がいかにも寒そう。。。
これは中医学的にもかなりよくないです。女性は男性以上に冷やしてはいけません。食べ物も体を温めることを真っ先に考えてあげないと。中国人の女性が生サラダをあまり食べない理由に、農薬云々よりも、伝統的に生野菜が体を冷やすから、という発想もあるのです。これは一理あると思います。
日常の生活をちょっと換えてあげるだけで、体調はよくなるものです。
2008年02月24日
中国にきて胃が強くなったような。。。
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類
心配される農村エリアの水問題
農村とか田舎にいくと、美味しい水が飲めるのでは?と考えてしまうのが私たちですが、中国の場合は事情が複雑で、そう簡単ではありません。むしろ、上海のほうが水道水に関しては安全なのではと思ってしまうこともあります。
安徽省阜陽市にいったときも、とても飲めるよな水道水の味ではなかったことは、私もこのブログでご紹介しました。
実は、中国衛生部も2月18日の記者会見で、農村エリアの水の状態がよくないという調査結果を明らかにしています。
この調査は、2006年8月〜2007年11月にかけて行われたもので、中国全国の657の県、6590の村に住む65839世帯を対象とした大規模なものです。サンプル数は7000近くにも及びます。
この中で、農村の生活用水はいまでも地下水が主で、全体の75%近くを占めています。一方で、地上の泉や川、わき水などを水源に使っているところは約25%ということがわかりました。圧倒的に地下水が多いことが分かります。
さらに、このうち上水道として各家庭に供給されている水を飲んでいる人は、55.1%となりました。
しかし、農村エリアの飲用水の衛生基準を満たしている水を飲んでいる人は56%に過ぎず、その大部分はやはり水に問題があることが明るみになっています。
これら農村の水の問題点は、大腸菌など細菌の数が基準値以上であったという点です。ところが、最近作られた浄水場での水も、約40%近くが衛生基準を満たしていないということも分かってきました。ここから分かるように、中国では決して生水を飲んではならないということです。
特に、農村エリアでは水に対しての消毒が十分ではなく、さすがの私も日本の登山の時のように、山から湧いている水をそのまま飲用する気にはなりません。
私はちょっと興味深かったのは、中国農村エリアでのし尿の問題です。
今回の調査で、農村で水洗式のトイレが普及している割合は23%に過ぎず、また家の中にトイレがある割合は約17%に過ぎませんでした。多くの人が、いったん家の外に出て行ったり、離れでトイレをしているということになります。日本の農村でもよくある光景でしたが、多くの人はトイレに不自由しているのです。
さらに、し尿を堆肥として利用している農民の割合は84%に達し、とくに水洗トイレではない農家の90%はし尿を堆肥として利用しているようです。もちろん、これらし尿は処理されていないわけで、衛生的に問題があるのは確かです。
そうなってくると、地下水などの水源が汚染されてくるのは分かりますし、人口が増えてきたりすると、その処理をどのようにするのかが頭の痛い問題です。
WHOでよく言われる話ですが、発展途上国での疾患の原因に、80%以上が不潔な飲用水と関係があるとされています。
日本のようなコンパクトな街でも下水道を整備するのに多大なお金と時間がかかっています。中国の農村がこれからどうなるのか、本当に気の遠くなるような話です。
今回も中国での大雪で、融雪剤の水源や地下水への汚染が懸念されています。人間と自然との共生というのは、ほんとうにありえないのでしょうか。。。
安徽省阜陽市にいったときも、とても飲めるよな水道水の味ではなかったことは、私もこのブログでご紹介しました。
実は、中国衛生部も2月18日の記者会見で、農村エリアの水の状態がよくないという調査結果を明らかにしています。
この調査は、2006年8月〜2007年11月にかけて行われたもので、中国全国の657の県、6590の村に住む65839世帯を対象とした大規模なものです。サンプル数は7000近くにも及びます。
この中で、農村の生活用水はいまでも地下水が主で、全体の75%近くを占めています。一方で、地上の泉や川、わき水などを水源に使っているところは約25%ということがわかりました。圧倒的に地下水が多いことが分かります。
さらに、このうち上水道として各家庭に供給されている水を飲んでいる人は、55.1%となりました。
しかし、農村エリアの飲用水の衛生基準を満たしている水を飲んでいる人は56%に過ぎず、その大部分はやはり水に問題があることが明るみになっています。
これら農村の水の問題点は、大腸菌など細菌の数が基準値以上であったという点です。ところが、最近作られた浄水場での水も、約40%近くが衛生基準を満たしていないということも分かってきました。ここから分かるように、中国では決して生水を飲んではならないということです。
特に、農村エリアでは水に対しての消毒が十分ではなく、さすがの私も日本の登山の時のように、山から湧いている水をそのまま飲用する気にはなりません。
私はちょっと興味深かったのは、中国農村エリアでのし尿の問題です。
今回の調査で、農村で水洗式のトイレが普及している割合は23%に過ぎず、また家の中にトイレがある割合は約17%に過ぎませんでした。多くの人が、いったん家の外に出て行ったり、離れでトイレをしているということになります。日本の農村でもよくある光景でしたが、多くの人はトイレに不自由しているのです。
さらに、し尿を堆肥として利用している農民の割合は84%に達し、とくに水洗トイレではない農家の90%はし尿を堆肥として利用しているようです。もちろん、これらし尿は処理されていないわけで、衛生的に問題があるのは確かです。
そうなってくると、地下水などの水源が汚染されてくるのは分かりますし、人口が増えてきたりすると、その処理をどのようにするのかが頭の痛い問題です。
WHOでよく言われる話ですが、発展途上国での疾患の原因に、80%以上が不潔な飲用水と関係があるとされています。
日本のようなコンパクトな街でも下水道を整備するのに多大なお金と時間がかかっています。中国の農村がこれからどうなるのか、本当に気の遠くなるような話です。
今回も中国での大雪で、融雪剤の水源や地下水への汚染が懸念されています。人間と自然との共生というのは、ほんとうにありえないのでしょうか。。。
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類