2008年04月10日

人民解放軍の実験室で実験

 表題のような書き方をすると、なんかとんでもないところにいるようですが、うちの病院の実験室にない実験機械を使うために、人民解放軍の病院の一つである長征病院の実験室へ出張。人民広場駅から徒歩10分という非常に便利な場所にあります。

 最近、人民解放軍系の病院の発展はすごい。この長征病院も立派なカーテンウオールも眩しいビルが建っていますし、患者の数もすごい。うちの病院と比較になりません。

 腎臓内科だけでも7階建てだったし、設備も揃っています。さすがですね。ここの病院の知り合いの医師に話を聞くと、軍医系の大学なので、教育もかなりスパルタ式とか。

 もちろん、教授回診に爆弾が飛んでくることもしょっちゅうあるとか。そう耳にするだけでも科全体の雰囲気も違うようです。医師紹介のボードをみると、教授がみんな軍服着ていたし。

 今日は実験室で先日まで飼育していたラットの標本を使って粛々と実験をしていました。
 とりあえず結果はよかった感じ。データを持ち帰って、今SPSSで統計計算中。

 明日は天気がよければ墓参りを。
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類

聖火リレー

 ここ最近の中国のニュースのトップは、イギリス・フランス・アメリカなどで行われた聖火リレー関連のものです。

 もちろん、ゴタゴタが発生していることは、形式が異なるにしろしっかりと中国でも報道されています。情報を国民へ提供されるありかたも変わってきました。

 お国の事情はいろいろあるにせよ、今回の聖火リレー報道も中国のしたたかさを見せつけられた格好で、騒ぎが大きくなればなるほど、その話題性が膨らみ、また中国人の愛国心もぐっと固められていく構図になっています。

 さすがですね。

 世界各国の華僑たちも聖火を護衛して、暴徒たちからの攻撃を防ぐべく一致団結しているようです(中国ではそのように報道されています)。

 フランス・パリで聖火リレーに加わった車いすの上海人女性は、聖火を暴徒たちからしっかりと守り通し、上海人的美貌といい、一躍ヒーローとなってしまいました。

 一連の報道をみて強調されているのは、世界全体で祭典を盛り上げようというより、やはり中国人(中華民族)が一致団結して北京オリンピックを成功させようとするフィーバーであり、このテリトリーのなかにいる人にとっては、きっと気持ちのいいものでしょう。
 これがきっと中華思想なんだ、と思わせる節が多々あります。

 しかし、我々外国人からすると、ちょっと冷めた気分になってしまうのも仕方がないと思います。世界の祭典とはいえ、茅の外にいるような感じがするからです。

 でも中国は大きい。14億人という人口と、世界に散らばる華僑たち。それだけで、圧倒されてしまい、逆に我々もプロパガンダに支配されてしまう。

 既存の民主主義にも限界もあるのかもしれません。

 いずれにしろ、いまこの段階で聖火リレーを妨害したりする行為は私はいかがなものかと思います。
 だってもうかなり前に北京でオリンピックを開くことを(一応民主的に、としておきましょう)決めたのだから。北京オリンピックが成功することを願わずにはいられません。
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類