2008年04月25日

1角、1分も無駄にしてはならない

 今日、用事があって虹橋開発区の方へ出たのですが、そこにあるローソンで、私は水を買いました。

 レジはそれほど混んでいなかったのですが、私のちょうどまえに10歳前後の少年が、レジの隣にあるおでん(中国語では関東煮)とサンドイッチを買おうとしていました。

 これだけならべつに普通の光景なのですが、私はその後ろでやりとりをみていました。

 レジにお金を払いながら、この少年はむしゃくしゃと関東煮を食べはじめました。
 
 そして、レジのおばちゃんに言われるまま、お金を出しました。

 そうすると、4角のおつりが発生しました。まあ、よくあることです。

 ところが、この少年はおつりをとろうとしません。おばさんが、少年に対して「おつりを忘れているよ」と告げると、少年から私の耳を疑うよな一言が。

「つり、いらない」

 きょとんとした店員のおばちゃん。意味が分からなかったらしく、さらに「おつりを忘れているよ」と告げると、少年はいかにも見下したような態度で、

「あなたにあげる」

 と言いました。

 ローソンのおばちゃんは、バカにされたと思ったのか、

「はい、はい、ありがとう」

 と軽くあしらいました。

 

 そりゃたかが4角のことで、その少年にしてはなんともないことかもしれませんが、少年にそういう行為をさせたその親は、いったいどんな教育を子供にさせて来たのだろうと、私はいろいろ頭中で想像を膨らませました。

 お金の額の問題ではないと思います。
 大切なのは、その1角や1円、1分でも大切にしなければならないという心だと思うのです。

 なんか、いまの上海の社会は、そういう今日の少年のような行為すらさせてしまう土壌もできてしまったのでしょうか。

 ちょっと背筋が寒くなる瞬間でした。

 

posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類