2008年05月26日

国旗売り

 5月23日にうちの近所に北京オリンピックの聖火ランナーが来たのですが、ランナーが来る6時間ほど前にも、すでにコースでは若者がパラパラと待っていました。

 I LOVE ChinaのTシャツを着て、中国の国旗を持っていたので、明らかに聖火ランナーのギャラリーであることは間違えないでしょう。

 そのほか、中国の国旗をペタペタはった車も数台目撃。そして、地下鉄世紀公園駅周辺では、見るからに地方からきたと思われる国旗売りの行商人もいました。

 きっと聖火ランナーとともに中国各地を移動しているのかもしれません。

 長野での聖火ランナーでも日本人がちょっとひいてしまうぐらい、中国人にとって国旗とは特別な意味があり、日の丸掲揚ですら物議を醸すことのある日本人にとっては、ちょっと理解しにくいかもしれません。

 地震災害でも、それを支援する人たちの間や、マスコミで国旗がよく登場します。なにか一種のシンボル的なものになっているでしょうか。神戸の震災のときに、日の丸が登場することはそうありませんでした。 

 中国人がこうして国旗などに熱狂的になる理由に、私の上海人の妻は、日頃から中国があまり世界中から好かれていないから、例えばこうした国際的行事となると、逆に熱狂的になってしまうのだ、と分析しています。

 つまり、中国人にとっては自分たちの国が世界からも認められているという証になるというのです。だから国旗も振りたくなる。

 日本のように、ある程度世界でその地位を獲得し、それを誇張しなくてもやっていける実力があれば自然体にやっていけるというものかもしれませんが、中国の場合では社会的体制の必要上から、大げさにも見えるプロパガンダが必要なのでしょう。

 それでも中国人の国旗に対する情熱は、改めてすごいと思います。

 

 

posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類

決戦は木曜日

 昨日、私の中医学の師匠から電話があり、5月29日に外部からの専門家を呼んできて、第2回目の論文の審査をするとのこと。

 さあ、いよいよ決戦です。

 今回の専門家は、上海市内から選ばれた人で、私が今回書き上げた論文のテーマである腎臓病の中医学治療の専門家ばかり。リストをみると、人民解放軍の病院の教授、第六人民病院や復旦大学、瑞金医院、仁済医院など上海を代表する専門家で、論文でたびたび名前を見る方々。特に、軍関係の専門家はかなり厳しい。

 うひゃ〜、名前に負けないようにがんばらなくちゃ。

 日本向けの連載原稿の締め切りを書きながら、もう一つのディスクでは論文発表のパワーポイントを作成中。
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類

2008年05月25日

工事現場と病原菌

 この前、上海のある病院の呼吸器科の専門家と話をしていたら、最近上海でも結核が問題になっている話題が出てきました。確かに、中国の医学界でも、結核患者の増加が危惧されていますし、都市化とともに実際流動人口が増えて、結核の拡散が心配されています。

 その中で、工事現場の増加が、こうした病原菌による感染を広める可能性があるのでは?と呼吸器科の先生たちの間で問題となっているのです。

 どういうことかというと、最近、上海でも古い建築物を壊したり、地下鉄工事などをあちこちでやっていますが、地中や建物に眠っていた病原菌が、掘られた瞬間に空中に拡散し、それが人体に悪影響を及ぼすというのです。そのため、上海でも工事現場で働く人の間で結核が少なくないというのがその専門家の話でした。

 確かに、四川省の地震のときでも衛生状態の悪化から、疫病の発生が心配されていますが、意外にも我々の日常でも同じようなことがあり、とくに自然環境が一気に変化する工事現場でもありえるというわけです。

 このことを上海人の妻に話すと、確かに上海人の間でも、工事現場にはあまり近づかない方がよいという人が少なくないそうです。

 結核などはくしゃみや咳などによる飛沫感染はよく知られていますが、それを含むホコリなどでも空気感染する可能性が十分にあります。特に、免疫力が衰えている人は要注意です。

 手足口病のこともありますし、やはり人混みにはなるべく行かないようにすることが大切なのでしょう。

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