2008年05月08日

アイさん天国

 上海人も多くはローンを抱えて、そして共働きで仕事をがんばっている家庭が少なくありません。いまや、上海市中心部のマンションの価格は最低でも3000万円程度、すこしいいところになると5000万円〜1億円程度なので、普通のサラリーマンでは結構な負担です。

 せっかく苦労して買ったマンションでも、昼間は子供は学校に行っているし、夫婦は仕事で忙しいわけだから、当然空き巣状態。そこで、アイさん(家政婦さん)が家で家事をこなしつつ、留守番しています。

 その結果、昼間のマンションの敷地内は、子供を世話しているアイさんやお年寄りの天国となっているのです。

 人の家とはいえ、自宅用に内装されたマンションはかなり快適で、アイさんにとっては仕事とはいえ、いい環境ではないでしょうか。多くのアイさんは、たくさんの家庭をはしごしながら、生計を立てています。話を聞くと、工場で働くよりも、ずっとわりがいいそうです。

 我が家のマンションでも昼間はアイさんが立派な犬をつれて散歩している姿をよくみかけます。

 我が家というと、妻が妊娠してから病院へ出勤しなくなったので、自宅で家事をこなしています。
 それ以来、お客さんが来るとき以外はアイさんは呼ばないようにしました。そうすると、必然的にも私も家事を手伝わなくてはならなくなり、まあ、いいことではないかと思っています。

 適度な家事は、妊婦にとってもいい運動になると、日本にいる私の母がいつも言っていました。なんせ、私の母は安産で3人の子供を育て上げました。いろいろ参考になることもあります。

posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類

小泉さんと安部さん

 いま、中国の国家主席が日本を訪問し、連日中国の新聞でも大きく報道されています。いかに、中国が日本との関係改善を望んでいて、一時は冷え切った日中間をよくしようとラブコールを送っているかのようにも見えます。

 さて、それはさておき、ちょっと興味あるニュースがありました。
 4月8日に日本の歴代首相と国家主席との朝食会があったようで、日本からは中曽根康弘、海部俊樹、森喜朗、安倍晋三の歴代首相4人が出席したそうです。

 ウワサ通り、小泉純一郎元首相は行かなかったそうだけど、個人的にはすごく行ってほしかった。私の推測では、小泉純一郎元首相が参加しても、朝食会は絶対成立したと思います。でも、なにより、そういった会食にも参加できなような日中関係を作った小泉純一郎元首相には、私は違和感を感じてしまいました。ブッシュ大統領にはすごく好印象もたれているのに。

 しかし、意外だったのは朝食会の席で安部晋三元首相がチベットなど気になる問題について話題を持ち出したとあること。う〜ん、場所としてはふさわしくないような気もするのですが。いったいどういう戦略意図での発言だったのだろうか?

 またここ2ヶ月ほど日本に帰っていないので、日本の状況があまりリアルにわからないのですが、ネットで情報を収集するかぎり、相変わらず中国を好ましく思わない評論家や政治家たちがネットでいろいろな意見を書き立てています。でも、それは違うのではないか?という意見もあったりして、でもまあ同じ日本人として興味深いです。

 それはそれでいいのですが、私が思うに、「仲良くすることは、非難することより難しい」ということです。非難しようと思えば、いくらでも非難できるのです。たった一言の言葉だけでも非難はできる。
 だけど、仲良く関係を保とうと思ったら、非難するとき以上に知恵を使わなければならない。そういった意味では、国民にとっては非難するほうが単刀直入でわかりやすいのですが。

 いま、中国と日本の関係は、まずは表面的にでも仲良くすることが、日本の戦略にとっても有効であると思います。
 私は福田総理大臣の今回の中国に対しての対応は非常に好ましいと私は評価しています。中国に対するペコペコ外交でもないとも思います。日本の評論家たちがチベットやらウイグルやらの問題を書き立てて、政府の対応を非難しているけど、ことはそう単純ではないと私は言いたいのです。

 むしろ、じわじわと中国にわかってもらうようにすることが、日本だったらできるだと思うし、この問題に関しても欧米の中国に対する対応と距離を置くべきだと思います。

 日本と中国の関係は、日本とアメリカの関係よりもずっと歴史があり、ある意味世界中で、文化面に関しても特殊な関係があるといえるわけで、同じアジアの一員として、日本は独自の戦略で中国との関係を成立させてほしいと思うのです。

 中国がいまのような体制の国である以上、この現状をうまく利用して日本にとってもっとも利益がある方法で関係を結ぶことこそが、大切ではないのかと思います。

 そういった意味でも、先日の長野の聖火リレーが無事に終わってくれたことは本当によかったとホットしています。
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類