2008年09月30日

廃れたバンクーバーのチャイナタウン

 世界中でも住みよい街の一番に挙げられるほどのバンクーバー。でも、現実にはそんなに甘くない。

 30年前、親に連れられてバンクーバーのチャイナタウンで食事をしたようなのですが、だったら、今回も絶対行ってみようと思い、再び98番のバスでRICHMONDを後にしました。

 そう、Geroge Stを歩く段階までは、おしゃれなバンクーバーの街が続いていました。今度は、Cambir Stを北上すると、バンクーバーの街の景色が少しづつおかしくなってきます。

 壁にスプレーペイントが増え、店にはシャッターが降りているのです。まあ、その程度なら、日本の活気のない商店街でもあり得そうですが、問題なのはドラッグ中毒者と浮浪者。

 その数が半端ではない。歩道の軒下には、無数のホームレスの人たちが寝ていて、その周りを、如何にもドラッグ常用者というような風貌でなんやら取引している人も。

歩いているとだんだんと街の様子がおかしくなってきました


 誰が見ても、普通の状態ではありません。

 私も、これはしまった!と思いました。
 Downtownの中心街に、まさかこんなエリアがあるとは、ちょっと予想をしていなかったのです。街の雰囲気が、チャイナタウンに近づくにつれて、ますます悪くなってきます。

 そして、E Cordova Stあたりから、最悪の状態に。私に話しかけてくるような人相の悪い人たちすら出てきました。

 チャイナタウンに抜けると、少しはマシになるかと思いきや、実際はSky Trainのスタジアム駅に着くまでは、気を抜けませんでした。もうこのあたりには二度と行きたくありません。私の判断が甘かった。

 チャイナタウンの中華門あたりにも、ドラッグ常習者がたむろしていました。私は、もう足早にチャイナタウンを過ぎ去るしかありません。とても食事を楽しむような余裕はありませんでした。

 カナダの大都市では、いまDowntownと呼ばれる旧市街を中心に、街の荒廃が進んでいるという話は聞いていましたが、まさから繁華街から歩いて数分のところにこういうスラム街があるとは、思いもしませんでした。

 いや、これだったら上海の旧市街のほうがよっぽど安全です。日本の安全度とも比べようがありません。

 社会の格差と、カナダ経済の停滞が生み出したたまものなのかもしれません。

 そう思うと、日本の大都市は本当によく秩序が保たれています。例えば新宿歌舞伎町がどうだっといっても、昼間歩いて治安の悪さを感じることはそうないでしょうから。

 バンクーバーの負の一面を今日は体で感じてしまいました。

 世界一住みやすい云々というのは、一瞬のうちに脳裏から消え去りました。

 その後、いろいろ調べてみると、チャイナタウンは、いままさに私が宿泊しているRICHMONDエリアに移ったようです。

 本格的な中華料理の店も集まっていますし、華人向けのスーパー、日本人向けの本やなども充実しています。

 バンクーバーのチャイナタウンは、中国系移民の増大と、移民たちの経済レベルの向上により、その姿を変えつつあるのだと実感しました。

 まあ、バンクーバーの観光地図にはまだチャイナタウンがありますが、市中心部から歩いていくことはおすすめできません。

 しかし、大都市の空洞化は怖いですね。日本でも、いまその傾向があるように思います。ゴーストタウンとならないうちに、早く手を打たないと。
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類

2008年09月29日

かたくなに文化を守る

 カナダで弁護士をしているDevidにバンクーバーの情報をいろいろもらいながら、時には街歩きも楽しんでいるのですが、ここでは華僑たちがかたくなに自分たちの生活文化を守っていることには感心します。

 日本が他国の文化を取り入れて融合する文化であれば、中国の文化は他国にいってもその状態を守り続ける文化なのかもしれません。

 結婚式にしてもそうで、上海でおなじみの車の飾り付けもバンクーバーで見かけましたし、恥ずかしいポーズで芸術写真というのも健在なようです。

 海外の文化と融合する以前に、自分たちの華人文化を確立し、その中で完結できるようなシステムができあがっており、だからチャイナタウンのような街ができるのだろうと思いました。

 

 一方で、食事も中国でおなじみの弁当「盒饭」が健在。
 白人のDavidにきいたら、中華料理といえば、白いケース(いわゆる上海でもおなじみの弁当箱)に入った弁当ファーストフードを思い出すといっています。

 値段は5ドル前後(日本円で500円ぐらい?)。ご飯+野菜3つが選べますが、それ以外にもスープがサービスされました。さすがに店は99%が中国系でしたし、英語を使わなくても北京語で大丈夫。

 とまあ、中国人の多いところには中国人が固まっており、白人はほとんど見かけない一方で、その逆もありえるのがバンクーバーなのです。
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類

2008年09月28日

9時間半でバンクーバー

 今回は東方航空のマイレージを稼ぐために、上海−バンクーバーは東方航空MU581を使いました。時刻表では12時間ほどかかるようですが、実際にはかなりぶっ飛ばしたのか、9時間半で着きました。なぜ「ぶっ飛ばした」と書いた理由は、数分後に離陸したエアカナダが10時間40分もかかっていたからです。そんなに差が出るのでしょうかね。

 東方航空で長時間の移動は初めて。もちろん、まずは心の準備です。

 狭いシートに浅いリクライニング、液晶テレビなどの娯楽設備は一切なし。まさに、シンプルそのもののサービスは、人によっては苦行になるかもしれません。

 そういったことを前もって知っていたので、i-pod touch には大好きな音楽を詰め込み、読み物の本も数本持って搭乗しました。

 しかし、エコノミーの座席間隔が狭いなあ。。。前がリクライニングすると、床に落ちたものを拾えないぐらいの狭さです。

 しかも、今回の便は満席。利用者が非常に多いのです。

 

まずは夕食(暖かいバターロールもきました)


 ざっと面々を見てみると、華人が全体の7割ぐらい、あとは西洋人です。体型のいい西洋人にとっては、東方航空のエコノミーはきつそう。

 いつものように、東方航空は定刻より遅れて離陸。原因は、機材の融通がつかなかったかららしいです。だって、搭乗時刻になっても飛行機が到着していませんでしたからね。機首はA340-300の4発ジェットです。

 

真夜中忘れた頃に、中華風の調理パン(あつあつでした)


 全体にファミリーが多く、ビジネスマンもちらほらといった感じです。国慶節休み前というのも関係があるでしょう。

 しかし、さすが華人の多いバンクーバーですね。言葉を聞いているだけでも、北京語・上海語・広東語・福建語・その他の方言などなどオンパレードです。

 いつものように中国人の乗客の多くはさっそくトランプに興じていました。なんか、旅慣れたようです。

そして朝食(あたたかいクロアッサンも)


 まあ、10時間を切るというぐらいが、長距離でいえばまあ許せる範囲かもしれません。この前、ヨーロッパへ行ったときは遠回りをしたのでトータルで26時間飛行機に乗っていました。これはなかなりきつい!!

 残念だったのは、今回の飛行機はエコノミーにコンセントがなかったこと。たまに東方航空の新しい飛行機は、コンセントがあります。コンセントさえあれば、かなり仕事ができたのですが。。。

 とまあ、寝たり・食べたりしているうちにバンクーバーに到着しました。朝は機内で乗務員と一緒に体操。そして、眼下に雪が載っかった山々を見ると、なかなか感動ものです。

 今回の東方航空の長距離便、体験して思い出したのが夜行バスでの旅行。あれに慣れている人ならば、問題ないと思いますよ。

 そして、バンクーバーについて、黄色人種の大群に目を丸くするのでした。
 ちなみに、時差の関係で、こちらはまだ27日の夜21時20分です。

 

バンクーバーの山並みが見えてきました
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類