今更ながらも「豊かさとはなんなんだろうか」と考えてしまうのでした。
バンクーバーからロッキー山脈へ抜ける途中、様々な旅行者と出会いました。
もちろん、世界各国からの団体観光客もいます。日本人・韓国人・中国人のグループは総じて、これでもかと予定を詰め込み、せっかくの豪華ホテルに泊まっても、朝はまだ暗いうちから出発して、夜遅く到着するなんていう日本人団体グループもありました。
食事はといえば、ブロイダーのように詰め込まれたレストランで、バイキングをむさぼるように食べる姿も、やっぱりアジア人なかり。
不思議とこうした観光ルートには、西洋人のグループはないのです。
でも、私たちの多くはこうした団体旅行をして、旅を楽しむわけです。
国によって文化が異なるように、豊かさというのもいろいろあって当然だと思います。
今回、一緒に旅した華僑と話をしても、カナダの人口はたった3000万人程度しかないのに、どうしてこんな豊かな生活ができるのだろうと不思議がっていました。
人がいなければ商売にならないという発想は、まさに中国的なのかもしれません。
お金がたくさんなくても、ほどほどに働いて、ほどほどの暮らしができる、そういう国なのかもしれません。
カナダ在住のある華僑も、カナダこそ社会主義の国だよ、と言っていました。資源や農産物が豊かにあるからこそ、そうした生活が可能なのでしょう。
しかし、日頃私は「性悪説」の国で生活していて、いつも周りから監視の目のあるなかでいるわけですが、ことにカナダに至っては「性善説」の国、いや大人の国なんだなあと感心しました。
まあ、それが本当に機能しているのかどうかは知りませんが。。。
例えば、バンクーバーで地下鉄に乗ったときも、自動券売機はあっても、改札口がないのです。つまり、乗車券を買ってもだれもチェックしません。バスも目的地までは自己申告の先払い。
そんなとき、自発的にチケットをかって地下鉄に乗るということが自然にできるかが、ポイントとなるわけですが、上海では絶対無理でしょうね。
もちろん、私は目的地までの切符をしっかりと買いましたが。
しかしです。カナダの食べ物に関してはどうもいただけない。
スーパーにいっても、品揃えは貧弱だし、いわゆる既製品の食べ物、冷凍食品、お菓子などがこれでもかというほど大きな袋に入れられて売られていました。
野菜類に至っては、まあ種類はほどほどあるのですが、売れないのか鮮度が全然よくない。一方でTVをつけると、ピザやマカロニなどの冷凍食品の宣伝ばかり。
ここカナダでもサプリメントが流行していますが、その理由は納得できました。
彼らは、食事にあまり時間や手間暇をかけないのですね。だから、どうしても栄養のバランスが偏ってしまう。
やっぱり、食べ物がおいしい中国や日本が私にあっているのだと、つくづく感じ、カナダに移住することはないだろうと思ったのでした。
まあ、たまにロッキーの山並みを見に行くのはいいかもしれませんが。。。