日頃、いろいろなニュースを見るのが好きなので、上海でもメディアから公式発表されている情報には大抵目を通しているのですが、ここ最近、経済の停滞に関する話題が目立って多くなってきました。報道規制の強い国で、経済停滞のニュースが増えると言うことは、まさにそうなのでしょう。
まず象徴的なのが上海蟹。去年は、あれほどまで騒いでいた蟹話題が、今年は極めて少ないです。陽澄湖へいった、という声もあまり聞かれない。事実、蟹の価格がシーズン中にして下落に転じていることも、今までの上海からすると考えられません。
そのほか、外食産業の落ち込みも目立ち始めています。今まで、行列ができていた店も、以前より行列が短くなったりしていました。家で食事を済ませる人が多いようです。
企業の業績が悪化して、接待が減ったのと、将来の経済に対する漠然とした不安が、上海市民の財布のヒモを締め始めているようです。
上海で外食産業を経営している友人からも、客の数はあまり変わらないが、客単価が下がったという話も耳にしました。
巷では、インターネットに大手企業のリストラされる社員のリストが流布されたといって、新聞に載るほどの大騒動になっていました。信憑性はともかくとして、ただでさえ不安な市民の心理を、くすぐるような話です。
今日、お話を伺った日本の某大手メーカーさんも、やはりオリンピック以降、中国の経済がいっこうにぱっとしないとおっしゃっていました。
我々からすれば、いまやっていることを着実にこなしていくしかありません。
でもある意味、不景気はチャンスです。
それは、既存の産業形態や常識が打破される瞬間であり、また新しい隙間ができてくるからです。そろそろ私も攻めに出るときが来たか?
今だからこそ、長い目での企業戦略と人生設計が大切なのだと思いました。
2008年11月07日
上海の実体経済はかなり悪いのでは?
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類