中国の医師免許を更新するときに、健康診断が必要なのですが、最近この検査に行ってきて、かなりどきっとした経験をさせられました。
実は、2ヶ月前にもビザの関係で健康診断を受けていたのですが、このときはまったく異常なし。で、今回も特になにも無いはず、とタカをくくっていたら、肺のX線検査で引っかかってしましました。これにはびっくり。
ただ、この医師免許更新で求められるX線検査は、今では胸部レントゲンではあまり行われない「透視」という極めて簡単で安価な検査方法。担当医師に、
「あんたは医師だから、この結果がどういうことか分かるだろう?」
というような脅しを耳にして、自宅に戻りました。
さすがに、私もドギマギしてしまいました。子供も生まれたばかりだし、妻もいるし、まだ30半ばで、しかも上海で。。。などなど余計なことを考えてしまうモノです。
自分で言うのはなんですが、私はかなりの医療不信者でして、この適当にされた健康診断の胸部X線透視検査に納得がいかず、再び正規の大病院に行って検査を受けていました。
中国でいう大病院とは、俗に言う「三級甲」と言われるランクの病院で、スタッフも比較的そこそこのレベルが揃っています。でも患者が多いので、健康診断と違ってX線の撮影だけでも半日かかりました。
そして、今度はちゃんと自分の胸部X線の撮影フイルムをもらってきて、自分でみても納得しました。放射線診断学の教科書にも出てきそうな正常な肺の映像でした。もちろん異常なし。
先日、胸部の透視を受けたときの映像は自分でみていないので、いったいどのような結果だったなのか分かりません。しかし、血圧を自己申告で書かせるような病院での健康診断だったので、私は根っから信用していませんでした。
ただ、貴重な体験をさせてもらいました。
医者のいう一言が、どれほど大切なのか?私の健康診断を行った若い放射線医師には、もっと医師としての自覚を持ってほしいと思いました。
こういうと語弊がありますが、一般世間のレベルで、中国人のすることはどうしても手抜きやずぼら、真剣さが欠けるところがあります。そして、しっかりと考察せず、とりあえず自分の行っていることは正しいと主張します。
ずばり、もっと謙虚にどんな場合でもまじめに対応するべきです。
空気も水もいい自然環境で病気になってしまったら、それはそれで仕方がないと諦めますが、上海のように汚染の激しいところで病気に成ってしまったら、それこそ一生後悔してしまいます。
とにかく、これを契機に今まで以上に健康に気をつけようと思っています。もう独り者ではありませんからね。