2008年12月25日

(リバイバル)台所と玄関

2004年12月12日 

 多くの大工や設計士にとっても、日本人の家を設計・施工するのは始めてなので、しっかりと意見交換をしておくことが大切です。私の設計士は前述の通り日本滞在経験のある台湾人でしたが、それでもまだかなり理解させるのに苦労しました。文化の違いは大きいです。

 たとえばキッチンのカウンターの高さです。自作キッチンを作る場合は、細かい点に注意をする必要があります。料理のやり方が違うため、中国のキッチンカウンターの高さ標準はかなり低く、場合によっては70センチ程度しかない場合もあります。これでは日本式に料理をすると腰を痛めてしまいます。そこで私は思い切って欧米風に95センチにまで上げました。

 個人差がありますが、中国では低めが標準のようです。また台所の床はタイル張りが中国では標準ですので、寒がりの奥さんにはつらいところ。私はここを故意にフローリングに変えました。中国では油物をよく料理するためにタイル張りを使っているようですが、煮物が多い日本人にはそう必要はありません。むしろ寒さ対策のほうが大切です。
 

台所には暖色のタイルを使いました


 また玄関をつくるという概念も中国にはあまりありません。靴を脱いで入り口に並べるという行為があまり日常的ではないからです。玄関を作る場合は、大工に説明しておく必要があります。

 和室を作る場合は、さらに大変です。大工をつれてホームセンターなどにある和室のモデルを実際に見てもらいましょう。口で説明するよりも一度見てもらえば一目瞭然です。

 とにかく根気が必要です。私の大工も10数年の内装工事経験があるようですが、彼に言わせても私の現場では初めての経験ばかりのようで、いろいろ苦労しているみたいです。

リビングから玄関を見る


【今振り返ってみると】

 まずは台所です。4年たちましたが、今のところ大きな問題はありません。ただ、妻からすると、日本式の台所は少し不満のようです。一番よく言われたのが、台所にドアがないこと。料理の匂いがリビングに流れていくのがよくないといいます。
 
 フローリングもとくに問題なく、ちゃんと使えています。ただ、フローリングによっては、少しの水で曲がってしまうものがあるので、要注意です。我が家のは大丈夫でした。また、カウンターの高さに関しては好評でした。高めが楽だといっていました。ただ、中華料理のあの中華鍋の鍋さばきには、うちのカウンターはすこし高すぎるようです。

 妻との結婚前で内装をしたので、妻の意見がまったく反映されていない我が家の台所です。

 玄関にはほんとうに重宝しています。やはり土足と、土足でないところの区別は絶対必要です。しかし、玄関に靴をおくという習慣に慣れない中国人の方も多く、ドアの外に靴を脱いで、玄関でスリッパに履き替える人も多いですね。
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類

60万キロ

 昨夜はクリスマスイブでした。

 でも、私は夜まで仕事。会社が終わったら、中医クリニックへいって夜の担当の診察。そのあと、院長とピザ・ケンタッキーを注文して受付嬢や看護師さんたちとささやかなクリスマスのディナー。。。。

 家では、まだ娘が小さいので、今年はとくにクリスマスのイベントは考えず。

来年には娘がだいぶ分かるようになっていると思うので、サンタクロースが我が家に来てくれることを願います。

昨日の夜乗ったタクシーの運転手も、なかなかご機嫌でした。ついさっき、浦東から虹橋にいって、また虹橋から浦東にいけたとご満悦。クリスマスイブで、会食やパーティなどに行く人が多かったみたいです。

 上海のタクシー運転手は、非常におしゃべりが多いので、楽しい限りです。上海の市井の情報を聞く情報源でもあります。

娘ですが、首がぐっと持ち上がるようになりました


 ただ、どの運転手もいま不景気だと嘆いています。朝、タクシーを利用する人が非常に減ったそうです。今日の運転手もそういっていました。不景気の波は、上海に確実に押し寄せています。そういえば、夕方6時〜7時頃でもタクシーが比較的容易につかまるようになりました。

 ちなみに、上海のタクシーで一番もうけが悪いのが月曜日だそうです。みんな仕事で忙しく、夜のつきあいなどが減るからだとか。
 そのかわり、土曜日などはなかなか絶好調だといっていました。意外だったのは、日曜日は今ひとつよくないのだそうです。とくに、日曜日の昼間はほとんどお客さんがいないのだそうです。

 上海のタクシー車両は、一般的に4年で廃車にされます。走行距離にして約60万キロ走るそうです。この運転手も1日300キロ〜400キロ走るといっていました。そのため、朝は暗いうちから、夜は未明まで営業運転する非常に過酷な仕事です。

 これほど頻繁に更新されるのですから、リサイクルなどももっとできるのでは?と思ってしまいます。上海の場合、車種もほぼ統一されていますから。

 今日もご苦労様です。安全運転でお願いします。
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類