内装工事を始めると、とにかくいろいろなものが必要になります。風呂、トイレ、ガス台…などなど、本当に経済を活性化するのには住宅建築ほど都合のよいものはないですね。
さて、風呂桶を選んだ経験談をひとつ。日本人にとっては風呂はそれこそ三度の飯と同じぐらい大切な楽しみの一つですが、ここ上海ではそれこそ日系の高級マンションに住まない限り満足な浴室はないといっても過言ではありません。
なにを隠そう、私も上海にきて数年間はバスタブなしの、シャワーだけの生活を送っていました。従って、早くから自分にあったオリジナルの風呂を作りたいという願望はありました。今回、浴室を作るに当たってはかなり風呂場にはこだわったつもりです。トイレの横で風呂に入るのは嫌だったのですが、こればかりはスペースの関係で仕方がありません。そこでせめてもの「脱衣場」をつくり、いま上海で流行の「乾湿分離」方式の風呂場にしました。
お湯に関しては、まず前回の給湯器選びでほぼOKでしたが、問題は肩まで浸かることのできるバスタブがあるか、という点です。中国人にとってバスタブに浸かるという習慣はあまりない為、多くの家ではバスタブすらないところも沢山あります。従って、殆どのバスタブは欧米式で深さが30-40センチ前後とかなり浅め。これではゆっくり浸かることができません。そこで、ホームセンターを回って、ついに深さ58センチのバスタブを見つけました。よく見ると…、やっぱり日本のメーカーでした。
そこそこの値段がするバスタブなので、売り場の担当者に言わせると、まず倉庫にまで言ってバスタブを自ら選んできなさい、とのアドバイス。これが中国式らしい。そこで浦東からはるか閔行にある倉庫にまでわざわざ出かけて、品定めをして、これと決めたら、言われるままにバスタブの裏に「名前」と「住所」をマジックに書いて帰ってきました。 確かにこれでは間違える心配はありません。荷物の取り違えを心配する顧客が多いための処置だそうです。
【今振りかえると】
バスタブ、やっぱり深くして良かったです。子供ができてから、ものすごく重宝しています。また、ダイニングを一部変更して作った脱衣場も、正解でした。新生児の頃は、ちょうど授乳にいいスペースでしたし、お風呂に入る前の体重測定や、おしめの交換に大活躍しています。