2009年02月08日

でっかい苺

 今年も上海で苺の季節になってきました。

 そして、苺の季節となると、毎年話題になるのが巨大苺。今年も、ちゃんと市民へ注意の呼びかけがはじまっています。でかすぎる苺は食べないようにと。

 上海での苺の値段は重さ単位で、500グラムで10元前後、4月になると今よりももっと安くなり、5元程度になります。当然、重くてデカイく、さらに人よりも早く収穫できる苺が農家にとっては儲けとなるのですが、そのためにはやはり小細工が必要というわけです。

 今年は上海でも年の初めが寒かったので、一般的に大きめの苺が多いそうですが、それ以外にも生長促進ホルモン剤を正しく使っていないケースもまだ上海で見られるそうです。

 ホルモン剤を使うこと自体は、日本でも行われているところはありますが、上海の一部農家では、規定量以上のホルモン剤をつかって、巨大なイチゴを作っているところもあるようです。 

 見分け方として、こうしたホルモン剤をつかったイチゴは、味が薄く、実もしっかりとつまっていないのが特徴です。ある程度、買うときに区別することもできます。

 まあ、もう少しイチゴがたくさん市場に出るようになってから購入するのが良さそうですね。

 ちなみに、我が家では小さい子供もいるので、滅多にイチゴをたべなくなりました。。。
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類

上海の地域医療は?後継者不足

 上海の中心部に居る限りは、大きな病院が市内に林立していて、「上海もやるな〜」と思われることが多いでしょう。しかし実際には問題はそう簡単ではありません。上海の農村エリアの医療問題は、まだまだこれから解決することが沢山あります。

 上海の農村エリアには、約1700カ所の地域医療を担当する「衛生室」と呼ばれる施設があります。
 そこでは3400人あまりの医師が働いています。医師と言っても、彼らの待遇は低く、家政婦さんや道路を清掃する清掃員と変わらず、収入はボーナスや手当を合わせても1年間で2万元前後(月収1500元ほど。これでは、大卒の人材を集めてくるのはまず無理です。

 この3400人のうち、医師資格またはそれよりもランクが下がる医師助理資格を取得している人の割合は全体の68%、残り32%は農村医療の医師資格しか持っていません。学歴では、短大・大学以上の資格を持っている人がたったの1.9%で、高卒・専門学校卒も42%。これでは、なかなか地域医療のレベルを上げていくことは難しい。

 さらに、問題となっているのがこうした医師の高齢化で、60歳〜70歳の世代が中心という地域も上海にあるぐらいです。

 上海市の教科文衛委員会の調査では、例えば上海市郊外の青浦区の場合、地域医療に従事する医師の数は412人なのですが、まだ150人ほど医師が不足しているし、南匯区では、これから3年以内に地域医療に従事する医師の30%は退職する年齢を迎えており、その補充が大変です。

 上海市も対策を打ち出しています。その対策として、短大の医学部を卒業した(3年制)の学生を重点的に上海の地域医療の人材補てんに使うという政策が2006年から行われていますが、実際にはまだまだ足りない。


 地域医療が大変なのは、日本も中国も変わりません。発展途上国の中国ならなおさらです。

 農民たちの医療をこれからどうするか?都会との格差が広がっている現在、福祉の問題は今後突出してくることでしょう。
 上海近郊でもこの現状ですから、中国全国ではどうなっているのか、想像に難くありません。
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類