まさに大陸の激しい天気です。
昼間は半袖でもいいぐらい涼しかったのに、夜になるとコートが居るぐらい冷え込んだ上海。2号線の上海科技館の地下道をぬけると、雨交じりの強い風が吹いていました。
今日はバレンタインデー・イブ。
帰宅途中、魚を買いに静安寺の久光によったら、ばらの花が一杯売られていました。花屋さんはかき入れ時ですね。男性が女性に贈る、バレンタインデーならではの光景で、地下鉄でも花束をもったカップルを沢山見かけました。
一方で、浦東の歩道では、ハンドバックを放り投げて大げんかしているカップルも。中国人のカップルは、結構人目を気にしないで大げんかすることが多いみたいです。
でもなんかかわいらしい。
国が違えば、習慣も違うわけで、上海ではチョコレートはあまり流行っていません。ましてや、女性が男性に贈るチョコレートなんて、信じられない!といった感じです。
せかせかとし、人波に揉まれる浦西から浦東につくと、いつもほっとします。
なんか、地下鉄駅の地下道をぬけた途端に、空気が違うように思うのです。緑が一杯で、人が少ないだけでも、私にとってはこころ休まります。
そして、娘と妻がまつ我が家へ、自転車で急ぐのでした。
しかし一気に冷えてきました。みなさん、風邪を引かないようにご注意ください。
よい週末を!
引き続き、中国の水道水の問題
前回の続きです。
中国では、2012年ごろまでに国内の水道水を中国基準合格を目指し、上海でも蛇口から直接飲める水の普及を目指しています。ただ、現在のあまりにも安い水道代では、コスト的に難しいというのも事実です。
そもそも、中国の水道の水質基準は1984年に制定されたもので、主に微生物に対する検査がメインです。その項目は、濁度・残留塩素・細菌数・大腸菌数の4項目でした。しかし、それ以外の項目に関しては重視されなかったため、これに合格しても美味しくて健康な水道水になるとは限りません。
そこで、2001年7月に中国衛生部は『生活飲用水衛生規範』を定め、96項目の検査項目を作りました。ただ、これらに関しては強制的ではないので、多くの浄水場では検査すら満足にできないという状態だそうです。さらに、2007年7月1日には項目が増やされ、今や106項目にも増えています。
ただ、中国全国3000カ所あまりの浄水場のうち、こうした検査ができる環境にあるのは10もないというのが現実です。(中国全国給水深度処理研究会による)
というわけで、上海や北京などの大都市はまだマシだとしても、中国の地方都市となるとその実情はますます分からなくなります。
以前安徽省阜陽市にいったとき、ホテルの水道水がむちゃくちゃ臭い、この私ですら歯磨きをためらったぐらいです。
中国の浄水設備は99%いまだに100年前の塩素の技術を使っている、という報道がこちらで出されているぐらいですが、これ自体は世界的にみると珍しいことではありません。先進国でも、それほど最新の浄水技術をつかっていないところがまだまだあります。
だけど、根本的に違う問題があるのです。
それは、水源の汚染の問題です。中国では、いま水源が農薬や汚水などで汚染されており、これは先進国での水源ではまず考えられないわけです。
つまり、汚染をほったらかしにしたために、あべこべに浄水に非常にコストがかかるようになったのが中国の現実だと言えます。となると、水源の有機物・無機物による汚染をどのように食い止めるか?これが大きなテーマとなりつつありますが、まだ十分に検査できる態勢にないのです。なんせ、中国全国の汚水施設の三分の一は正常に稼働していないと言われているぐらいですから。
これも中国で報道された話です。上海のある浄水場の水源のCODMn(100℃における過マンガン酸カリウムによる酸素要求量)を調査したところ、水源で黄浦江の1リットルあたり6rでの数値に極めて近かった一方で、浄化処理してもその数値は国家基準である3mgを越え3.4〜3.5mg程度だったといわれています。現在の水道料金のレベルにある限り、さすがの上海でもいい水を作り出すことは年々困難になってきているみたいです。
さて、我々が上海で生活する場合、まず口うるさく言われるのが水道水は煮沸して飲みましょうということですが、これも現代社会ではやはり力不足です。
いくら煮沸しても、水の中にある重金属や有機物、農薬、殺虫剤などの物質は取り除くことはできません。さらに、こうした水道水を高温で加熱すると、発ガン性物質であるトリクロロメタンが発生する可能性も指摘されています。
多量の塩素を使い、残留塩素が基準値以上である場合、これまたビタミンなどの栄養素を破壊してしまうというリスクもあります。
となるとミネラルウオーターに頼るしかないのか?これも微妙な問題ですよね。
中国では、2012年ごろまでに国内の水道水を中国基準合格を目指し、上海でも蛇口から直接飲める水の普及を目指しています。ただ、現在のあまりにも安い水道代では、コスト的に難しいというのも事実です。
そもそも、中国の水道の水質基準は1984年に制定されたもので、主に微生物に対する検査がメインです。その項目は、濁度・残留塩素・細菌数・大腸菌数の4項目でした。しかし、それ以外の項目に関しては重視されなかったため、これに合格しても美味しくて健康な水道水になるとは限りません。
そこで、2001年7月に中国衛生部は『生活飲用水衛生規範』を定め、96項目の検査項目を作りました。ただ、これらに関しては強制的ではないので、多くの浄水場では検査すら満足にできないという状態だそうです。さらに、2007年7月1日には項目が増やされ、今や106項目にも増えています。
ただ、中国全国3000カ所あまりの浄水場のうち、こうした検査ができる環境にあるのは10もないというのが現実です。(中国全国給水深度処理研究会による)
というわけで、上海や北京などの大都市はまだマシだとしても、中国の地方都市となるとその実情はますます分からなくなります。
以前安徽省阜陽市にいったとき、ホテルの水道水がむちゃくちゃ臭い、この私ですら歯磨きをためらったぐらいです。
中国の浄水設備は99%いまだに100年前の塩素の技術を使っている、という報道がこちらで出されているぐらいですが、これ自体は世界的にみると珍しいことではありません。先進国でも、それほど最新の浄水技術をつかっていないところがまだまだあります。
だけど、根本的に違う問題があるのです。
それは、水源の汚染の問題です。中国では、いま水源が農薬や汚水などで汚染されており、これは先進国での水源ではまず考えられないわけです。
つまり、汚染をほったらかしにしたために、あべこべに浄水に非常にコストがかかるようになったのが中国の現実だと言えます。となると、水源の有機物・無機物による汚染をどのように食い止めるか?これが大きなテーマとなりつつありますが、まだ十分に検査できる態勢にないのです。なんせ、中国全国の汚水施設の三分の一は正常に稼働していないと言われているぐらいですから。
これも中国で報道された話です。上海のある浄水場の水源のCODMn(100℃における過マンガン酸カリウムによる酸素要求量)を調査したところ、水源で黄浦江の1リットルあたり6rでの数値に極めて近かった一方で、浄化処理してもその数値は国家基準である3mgを越え3.4〜3.5mg程度だったといわれています。現在の水道料金のレベルにある限り、さすがの上海でもいい水を作り出すことは年々困難になってきているみたいです。
さて、我々が上海で生活する場合、まず口うるさく言われるのが水道水は煮沸して飲みましょうということですが、これも現代社会ではやはり力不足です。
いくら煮沸しても、水の中にある重金属や有機物、農薬、殺虫剤などの物質は取り除くことはできません。さらに、こうした水道水を高温で加熱すると、発ガン性物質であるトリクロロメタンが発生する可能性も指摘されています。
多量の塩素を使い、残留塩素が基準値以上である場合、これまたビタミンなどの栄養素を破壊してしまうというリスクもあります。
となるとミネラルウオーターに頼るしかないのか?これも微妙な問題ですよね。
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類