明日は、復旦大学で講義の依頼があり、お話しに行ってきます。
前回に続けて2回目ですが、今回は中国人の学生も参加するそうで、楽しみです。
ひょっとしたら、このブログの読者の皆様にもお会いするかもしれませんね。
今回のテーマは、前回のテーマに引き続いてとなりますが、中医学関係のお話も盛り込みながら、専門的に成りすぎず、日常生活に為になる話にしようと思っています。
さあ、がんばってPPTを作ります。
中国の水道管と水の問題
これまで2回に分けて書いてきました、中国の水の問題。
私も、この手の専門家ではないので、核心をつく文章は書けないかもしれませんが、でも上海で報道されているさまざまな情報を見るだけでも、いったいどういう現状なのかおぼろげながらでも分かってきます。
中国建設部が、中国都市部の35カ所の水道水を検査したところ、35項目の基準に関して、その合格率は98%以上だったといいます。でも、これらのデータは水道部門が自分たちで検査したものだし、それも浄水場から出てきたばかりの水のデータ。だからその信憑性は低いというのが通説です。
それはともかく、上海などでも深刻だと言われているのが、水道水の二次汚染の問題です。中国建設部が公表したデータでも、中国国内の都市の水道管のうち、32.8%で材質などに問題があるとしています。
日本でも以前はそうでしたが、中国でも1960年代〜80年代にかけて大量の鋳鉄でできた水道管が使われていました。ジョイント部分には石綿(アスベスト)を原料とした石綿セメント管が使われ、また隙間を埋めるためにアスファルトなども使われ来ました。とくにアスファルトのなかにさまざまな発ガン性物質があるのではないか?という疑念もわいてきます。
さらに、水道管の老朽化の問題もそろそろ顕著になってきており、建設部のデータでも、都市部の水道管の37%で老朽化がはじまっていて、50年以上修理もされておらず、腐食がはじまっているものも少なくないということです。その証拠に、よく上海の街でも水道管が破裂してえらいことになっていますよね。
また、水の中に含まれている金属イオンが一定の濃度以上たまると水道管の内壁に沈殿し、さらに微生物の繁殖も手伝って、腐食がより進行すると言われています。
そうした状態を放置しておくと、上海の水によくあるような濁りや色の変化などが顕著になるのです。
当然、損壊した水道管から水は流れ出します。中国北方エリアでは、水道水のうち60%以上の水がそうした損壊箇所から漏れているのだそうです。中国全国では、その量は100億トンにもなります。
さらに、一度断水になるとそうした破壊箇所から水道管の外側から様々な物質が流れ込み、さらに水質を悪化させるという悪循環になります。
水道水がなんとか無事マンションのところまで水がたどり着いても、今度は水槽の問題があります。中国のマンションの多くでは、屋上に水槽を持っています。上海市の住宅地では、定期的に掃除をしているのですが、ここに雨水やゴミ、中には死んだネズミなどが混じり込むと、水質の悪化を助長することになります。
ここまで水の汚染が進むと、もうどうしようもなくなります。
これも中国のどこかの医学論文で読みました。あまりにもわかりやすいので、頭に残っています。
すなわち、水の中の汚染物質は、さまざまなルートで体に吸収されます。
まず、三分の一は口から吸収されます。飲み水や食べ物がそうです。そして、三分の一はお風呂やシャワーのときに皮膚から吸収されます。そして、三分の一は洗濯やシャワーのときなど呼吸によって吸い込まれます。つまり、飲むだけが水からの汚染物質が吸収されるルートではないのです。
中国衛生部では、これまで水のなかに2221種類の有機物が紛れ込んでいることを突き止めています。このうち、飲用水に紛れ込んでいるのが756種類あり、さらにそのうち20種類が発ガン性物質、23種類が発ガン性物質の疑いあり、56種類が遺伝子に悪影響を与える物質だったようです。
結局結論として言えることは、中国の水道水の現状はまだはっきりと分かっていないという点でしょうか。
さらに縦割り行政のため、農村部の飲用水は水利部門、都市部の水道ネットワークについては建設部門、都市部の水の水質に関しては衛生部門と分かれており、地下水もまた別の部門が管轄しています。
これだけでも、十分にややこしいですね。
私も、この手の専門家ではないので、核心をつく文章は書けないかもしれませんが、でも上海で報道されているさまざまな情報を見るだけでも、いったいどういう現状なのかおぼろげながらでも分かってきます。
中国建設部が、中国都市部の35カ所の水道水を検査したところ、35項目の基準に関して、その合格率は98%以上だったといいます。でも、これらのデータは水道部門が自分たちで検査したものだし、それも浄水場から出てきたばかりの水のデータ。だからその信憑性は低いというのが通説です。
それはともかく、上海などでも深刻だと言われているのが、水道水の二次汚染の問題です。中国建設部が公表したデータでも、中国国内の都市の水道管のうち、32.8%で材質などに問題があるとしています。
日本でも以前はそうでしたが、中国でも1960年代〜80年代にかけて大量の鋳鉄でできた水道管が使われていました。ジョイント部分には石綿(アスベスト)を原料とした石綿セメント管が使われ、また隙間を埋めるためにアスファルトなども使われ来ました。とくにアスファルトのなかにさまざまな発ガン性物質があるのではないか?という疑念もわいてきます。
さらに、水道管の老朽化の問題もそろそろ顕著になってきており、建設部のデータでも、都市部の水道管の37%で老朽化がはじまっていて、50年以上修理もされておらず、腐食がはじまっているものも少なくないということです。その証拠に、よく上海の街でも水道管が破裂してえらいことになっていますよね。
また、水の中に含まれている金属イオンが一定の濃度以上たまると水道管の内壁に沈殿し、さらに微生物の繁殖も手伝って、腐食がより進行すると言われています。
そうした状態を放置しておくと、上海の水によくあるような濁りや色の変化などが顕著になるのです。
当然、損壊した水道管から水は流れ出します。中国北方エリアでは、水道水のうち60%以上の水がそうした損壊箇所から漏れているのだそうです。中国全国では、その量は100億トンにもなります。
さらに、一度断水になるとそうした破壊箇所から水道管の外側から様々な物質が流れ込み、さらに水質を悪化させるという悪循環になります。
水道水がなんとか無事マンションのところまで水がたどり着いても、今度は水槽の問題があります。中国のマンションの多くでは、屋上に水槽を持っています。上海市の住宅地では、定期的に掃除をしているのですが、ここに雨水やゴミ、中には死んだネズミなどが混じり込むと、水質の悪化を助長することになります。
ここまで水の汚染が進むと、もうどうしようもなくなります。
これも中国のどこかの医学論文で読みました。あまりにもわかりやすいので、頭に残っています。
すなわち、水の中の汚染物質は、さまざまなルートで体に吸収されます。
まず、三分の一は口から吸収されます。飲み水や食べ物がそうです。そして、三分の一はお風呂やシャワーのときに皮膚から吸収されます。そして、三分の一は洗濯やシャワーのときなど呼吸によって吸い込まれます。つまり、飲むだけが水からの汚染物質が吸収されるルートではないのです。
中国衛生部では、これまで水のなかに2221種類の有機物が紛れ込んでいることを突き止めています。このうち、飲用水に紛れ込んでいるのが756種類あり、さらにそのうち20種類が発ガン性物質、23種類が発ガン性物質の疑いあり、56種類が遺伝子に悪影響を与える物質だったようです。
結局結論として言えることは、中国の水道水の現状はまだはっきりと分かっていないという点でしょうか。
さらに縦割り行政のため、農村部の飲用水は水利部門、都市部の水道ネットワークについては建設部門、都市部の水の水質に関しては衛生部門と分かれており、地下水もまた別の部門が管轄しています。
これだけでも、十分にややこしいですね。
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類