LOHAS(ロハス)な生活をしよう!というような声は、最近上海の巷でも聞かれるようになりました。中国語では「楽活」と訳されます。
今日の午前中も、台湾人の藍懐恩さんにお会いするチャンスがあり、欲にくらむ男性社会からの脱却と、ロハスに対する取り組みをいろいろ聞きました。
実は、中医学では何事でも「中庸」を大切にするのですが、中国人の中医学でありながら、最近の上海の生活では徐々に影響が薄くなってきています。ここ数年の経済至上主義がもたらした結果なのかもしれません。
でも、藍懐恩さん曰く、上海の治安が比較的安定しているのも、北方人と比べて上海人男性が非常に家庭的で、暴力を好まないからという説も、私は何となく理解できます。上海人の女性が男性をビンタすることがあっても、その逆はまず目にしませんから。。。
これは、広州の『羊城晩報』で報道されていたニュースです。
中国衛生部の専門家の話として、病気と心理的・精神的要素とは非常に関係があり、76%の疾患は情緒と関係があると言っています。
その中でも、汚職や欲望にまみれている人のストレスが健康にもたらす影響は大きく、現在、中国で問題になっている汚職問題も、社会だけでなくその行く末は結局は当事者自身の健康を害してしまうと警告しています。
この中で、16人の汚職した役人を追跡調査すると、10年後に15人が病気になったそうです。このうち、6人が死亡し、ガンになってしまった人も少なくなかったとか。
お金があっても、体をこわしてしまったら意味がありません。
ブラジルの研究でも、汚職などを行った583人を追跡調査したところ、10年後に60%以上が病気にたおれてしまい、一方で健全に仕事をしていたグループはその割合が16%に過ぎなかったそうです。(・・・どうやって汚職をしてきた人を見つけたのか疑問ですが。。。)
ただ、医学の世界でも情緒やストレスとガンに対する体の抵抗力との関係についての研究も行われてきています。情緒が不安定になると、それだけで抵抗力が20%以上落ち込むと言われています。
だから、仕事で、問題があったり、ストレスがあったりすると、それだけで健康に大きなダメージを与えていることが分かってきたのです。
体の個々の器官だけが問題なくても健康とは言えません。体全体でのバランスがうまくいって、初めて体調がいいということになります。そういった意味では、「中庸」を重んじる中医学は、一歩先をいっているのかもしれません。