私のとこに来られる患者さんとも、この問題はいつも情報交換していますが、でも実体がわかりにくいのが現状です。
第三者機関が調査をしてデータを公表することも難しいのですが、でもたまに報道が出てくることがあります。『健康時報』からの報道ですが、あの国際組織グリンピースが行った北京・上海・広州の農薬調査の結果が公に記事として出ています。非常に珍しいケースなので、このブログにもメモしておきます。
調査方法は、グリンピースが2008年12月と2009年2月に1家三人が1日に食べる野菜と果物を現地で調達しました。内訳は、白菜・ほうれん草・ゴーヤ・キュウリ・トマト・イチゴ・豆角・ミカン類などとなっています。それぞれ1キロ分購入しました。
広州では15のサンプルのうち、5サンプルを自由市場から、10サンプルを大手の華潤万家スーパーから調達、上海では5サンプルをLotus、5サンプルを農工商スーパー、5サンプルを自由市場から、そして北京では10サンプルをウオルマートの宣武門店、5サンプルを同昌平店から購入しました。
そして、検査は青島の全く独立した第三者の中国国家認定認定検査機構に依頼し、調査しました。そこ結果、全部で45サンプルのうち、40サンプルで合計50種類の農薬が発見され、25サンプルで少なくとも5種類、5サンプルで10種類以上の残留農薬が確認されたそうです。このうち、北京のウオルマートで買ったイチゴと、広州の華潤万スーパーのキュウリでもそれぞれ13種類の残留農薬が確認されました。
ここで、私の認識とすこし違うデータが公表されています。すなわち、スーパーで買う野菜より、自由市場で買う野菜のほうが残留農薬が少ないというのです。
広州の華潤万家スーパーの場合、購入した10種類の野菜の残留農薬検出率は100%、その中には中国国家が禁止している農薬も2種類見つかったのに、同じ広州市内の越秀区で売られていた野菜・果物の農薬検出率は60%だったそうです。
なるほど、それで私の義母の買い物パターンが分かりました。私の義母は、肉以外はスーパーで野菜をまず買いません。自由市場にいって、しかも知り合いの農民を見つけて、直接販売してもらっているのです。昔からスーパーの野菜はよくない、と決めつけている行為かとも思っていたのですが、実際にそうだったのかもしれません。
こうしたグリンピースからの報告をうけて、これら大手スーパーではかなり動揺しているようですが、店内の宣伝では、「残留農薬の検疫をやっている」と堂々と書いているところが多いだけに、信用性が疑われます。
ただです。上海については???
なぜかこの報道にありません。結果がどうだったのか気になりますね。
ちなみに、農薬などの化学物質を追い出すために、ミニトマトやニンジンなど色の濃い野菜を摂取し、葉物を食べるときは30分以上水に浸けて、短時間でも熱水に浸すだけでも農薬表面の一部の農薬は除去することができます。
国際都市上海だけに、私の周りでも自己防衛をしている人が多いです。
たとえばうちのクリニックの院長(台湾人)は、上海郊外の農家の土地を借り上げて、現地農民に自分の求める野菜類を栽培させています。ものすごい量の収穫があることがあり、食べきれなくて困っているそうですが。。。。
うちも、南匯が近いので、知り合いの農家を探してみるか。
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