今朝起きたら、うちのマンションの中庭でも、お年寄りが八段錦や太極拳などやっています。中国の大学でも、朝に太極拳をやるところがあります。私の母校でもそうでした。いやいややっている学生が多いので、ラジオ体操的太極拳になってしまってはいましたが。。。。
そうした朝の体操の一挙一動を見ていると、耳のマッサージを自分でしている方もいました。よく見かけるのが耳の裏側(耳背溝)の刺激ですが、ここは血圧を下げる作用があると言ます。いわゆる耳のツボの刺激でして、中医学では耳針といいます。
耳針のツボの位置は、一応中国でも国家基準があって、それが写真のような模型になっています。上海でも薬局などでも売られています。これを見てみるとなかなか興味深いものです。
耳のツボの位置は、ちょうど人間を逆さまにした状態にあるのです。例えば、頭部の疾患は一般に耳たぶにあり、耳の穴周辺には内臓関係のツボが集中しています。
こう見てみると、耳にはほぼ全身のツボが集っているのです。
ここを、もちろん手で揉むなどして刺激してもいいですし、医療用だったら針灸の針をつかったり、仁丹ほどの粒の大きさの生薬(王不留行)なんかを固定することがあります。こうした粒をつかって刺激した方が、ツボを刺激しやすいのですが、結構痛く感じることもあります。
逆に、痛く感じるところに針を使うこともあります。
耳のツボの研究は西洋でも結構盛んで、1950年代にフランスで、耳の42カ所のツボが胎児に影響すると言うことが発表されて大きな話題になりました。中国では耳のツボを使って針麻酔の研究が行われた時代もあります。
気功などでも耳のツボに刺激を与える動作もあったりし、中医学では結構大切なウエイトを占めている耳ツボです。気楽に刺激できることもあり、中国の皆さんの間ではよく知られていますね。
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