2009年04月28日

温暖化、そして早熟

 中国科学院などがまとめた『長江保護と発展報告2009』で、長江流域の気温が近年上昇傾向にあり、1961年〜1990年までの間に平均気温が0.33℃上昇した一方、2001年〜2005年で平均気温が0.71℃上昇し、温暖化の傾向が顕著になっています。今後、さらに2050年までに1.5〜2.0℃も気温が上昇することが予想されており、この温暖化が長江流域の生態系へ与える影響についても心配されています。

 この記事を読んである研究を思い出しました。

 気候が暑くなればなるほど、女の子の出生率が高まる傾向にあるということが分かったのです。アメリカの研究ですが、赤道に近ければ近いほど女の子の出生率が高まり、その逆の場合では、男の子の出生率が高まるというもの。

 現在、全世界での新生児の男女の比率はおよそ106:100(男性出生率51.5%)と、男子の方が多いのですが、一般的に男子の方が成長過程で病気などの影響を受けやすく、最終的には1:1に近くなるのです。でも、このまま温暖化になると、男性が生まれにくくなるというのもなまじっかあり得そうでもあります。将来、男性も保護されなくてはならない存在になるのかもしれません。

 子供の成長と環境に関して、中国での研究ですが、中国でも女の子の初潮の年齢が早まっているということも分かってきました。中華児科学会の研究によると、中国での現在の初潮の平均年齢は9.2歳で、30年前の12.5歳と比較すると。3.3歳も早まっています。

 この原因はなにか?ということですが、生活環境の改善のほかにも、最近、中国で多い洗剤や農薬、化学工業などによる汚染が、女性ホルモンを活性化させているのではないかという仮定も出されてます。知らず知らずの間に、そうしたホルモンを含んだ食品の摂取もあります。
 もちろん、中国人がよく摂取している健康食品との関連も指摘されていますが、いずれにしろ人為的な原因が大きいものとも考えられています。

 人間の健全な発育と成長を妨げるのが、実は人間そのものであるというのも、皮肉な話です。

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posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類

上海、食中毒のシーズンINです

 上海で気温が上昇してくると、真っ先に心配してしまうのがやはり食中毒の問題です。上海市食品薬品監督管理局も、4月〜10月にかけて市民に注意を呼びかけています。

 特に注意する必要があるのが、上海市内で大いに利用されている弁当類です。昨今の飲食業界の競争激化で、コスト削減に各社が力を入れており、こうした弁当に使われる食材の品質がまた問題になりました。
 鮮度が落ちて栄養価が下がってしまうことはともかく、細菌性の食中毒で苦しむようなことはあってはなりません。

 そこで、6月から天気予報にも食中毒警報も導入されることになりました。上海市食品薬品監督管理局が発表するということです。これまでの研究で、温度と湿度が食中毒の発生しやすい条件を満たし、それが連続3日間続くと4日目には食中毒が発生するという傾向が掴めたとしています。

 といっても、会社など職場に届けられる弁当は、いったいどういうところで調理されているのか見当もつきません。確かに、最近は弁当業者の宣伝も見栄えよくなりました。しかし、いくら外側がきれいでも原材料の仕入れ先なんかももっと分かりません。

 そこそこ安心できる大手の弁当業者に頼むのが一番でしょうが、もし可能なら、なるべく弁当を持参したいところです。というか、最近、地下鉄を見ていても、弁当箱を持参しているサラリーマンやOLをよく見かけるようになりました。  

 外食するときも、今まで以上に食べるものに注意する必要があります。

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posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類