2009年06月05日

フランス・フラヴィニーで宿泊して

 フラヴィニーで初めて1晩過ごしました。朝の目覚めは、なんと「鳥の鳴き声」です。それ以外の音が全く存在しないのです。当然、車の音もありませんし、人の声もありません。こんな静かな目覚めは、何十年ぶりかです。フラブィニーの日暮れはびっくりするほど遅かったですが、日の出は特に早いという感覚ではなく、大体私たちの感覚にあっていました。今日もいい天気です。

 あまりにものどかな世界に、同じ地球上で上海のような喧噪があることが本当に不思議なぐらいです。フランスでも有名な古い村でありながら、土産物とか商売する人は皆無だし、お金・お金と走り回っている人たちも外から見る全くいません。平日だというのにガーデニングを楽しんでいる人たちや、庭先で勉強している若者とかのどかです。農業国で、自給率が100%越えている国、フランスです。心に余裕があるのでしょうか。

 今回私が投宿している別荘は、400年前に建築されましたが、最近、新郎のご両親が改装され、電気製品も入れられ、現代的な感覚で住めるようになっています。しかし、建具や暖炉などはオリジナルものを大切に修理し、見事に再生しています。

 私も中国の古い田舎をたくさん歩いていますが、残念ながらまだ「保存よりまずは破壊」の段階で、「金目のものはすべて売り飛ばす」というような印象があるのですが、先祖代々でこうした古いモノを守ろうという意識と、景観保持に対するこだわりは、さすがフランスといわざるおえません。

 早朝から、村に繰り出してみました。見るモノなにもかもが新鮮です。幸い、ディジョンにいる妹が本場フランスの「カルフール」からサラダやパンを仕入れてくれていたので、食べ物には困らず。何せ人口200〜300人程度の村ですから、レストランをしてもよっぽどの観光客がいない限り、やっていけないでしょう。農民たちが殆どの住民なので、自給自足には困らないらしい。

 まずは、この別荘をご紹介しましょう。フランス・ブルゴーニュ地方の絶景が楽しめる位置にテラスがあり、ここでバーベキューができるようになっています。もちろん、ダイニングからもばっちり景色がたのしめます。ダイニングにテレビがないというのもいいですね。でも、暖炉がありますので、冬場氷点下10℃ぐらいに下がったときでも、大丈夫そうです。

 地下は2階建て。しかも、一番下は400年以上の歴史をもつワイン製造場。今は作っていないのですが、葡萄を収穫して、ワインを樽詰めにするまでの全行程を自宅でやっていたそうです。その隣はワイン貯蔵場。樽にはカビが生えていたのですが、たしか、抗生物質のペニシリンも元はといえばこうしたカビから発見されたことを記憶しています。


 メインのベッドルームからもすばらしい眺めを堪能できるようになっていて、特にベッドルームにみえる建物の梁に感動します。移築したものではなく、本物の造形美です。

 庭はけっこうなスペースが取られていて、その昔は食用のウサギが飼育されていたそうです。隣の家では、美しく畑が作られていて、それだけにも風景になりそう。とにかく、各世帯が外に対して「美しく見せよう」という努力が嫌みなくされていて、それが村全体の調和を作っていると思うのです。残念ながら、「商売・商売」に忙しい中国の農村は、そこまでの余裕はありません。ただ、日本の農村、それも農業が生き生きしている地域では、まだそういった意識は残っていると思います。

 今回の結婚式に間に合うように進められたこの別荘の改装。新郎のご両親には感謝します。

中国関連ブログ人気ランキングへ

自宅でワインが仕込めるなんて。。。築400年以上らしい
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類

フランスで初めての外食

 このフラヴィニーの村自体は非常にコンパクトです。教会が村の中心にあり、村と外との境には、3カ所の門があるだけです。城壁のような壁でぐるりと囲まれています。村の入り口にきたその瞬間に、まるで中世に戻ったような錯覚に陥ります。映画「ショコラ」の撮影をするときに、このロケ地しかない、と決断したデザイナーには感心しました。よく見つけたものです。

  牧草地が広がる村の外から、この村の全景を眺めると、その丘の上に立つコンパクトな村の配置がよく分かります。この牧草地ですが、草のものすごくいい香りがします。真っ白な牛が放牧されていますが、これらは乳牛ではなくステーキ用だそうです。また、村の反対側には葡萄畑が広がっていて、地元オリジナルのワインも生産されています。フランスにとっては、大事な外貨稼ぎの商品の一つです。それだけに、そのこだわりがすごいです。


 フランスでは18歳が成人だそうですが、ことにお酒に関しては、未成年の購入こそできませんが、ワインの飲み始めの年齢は、親の教育方針とも関係があるそうです。そのため、一概に何歳ということはないようですが、ワインがあまりにも日常過ぎて、むしろ常識として様々な知識を小さいときから知っておく必要があるかと思います。

 さて、村にはレストランが殆どないと書きましたが、2カ所あることが分かりました。地元の人のお薦めは、やはり「La Grange」というシーズンオフは土日しか営業しない店。農業と観光を組み合わせた「アグリツーリズ(モ?)ム(農業と観光をくっつけた造語)」を取り入れた店として、日本にも紹介されたことがあります。街の中心にある教会の隣に位置します。シーズンにはヨーロッパ各地からの観光客がやってきます。

 ただし、平日のシーズンオフに来た私には縁がなく、いつも営業しているもう1軒のカフェに入りました。しかし、外食は中国とちがって本当に高いです。10ユーロぐらいはすぐに飛んでしまいます。お昼は、なんとなくラザーニアが食べたくなり、いただきました。
 アニスのボンボンで有名なABBAYEのある通りに位置するカフェで、村唯一の常時営業しているカフェです。お水と主食のフランスパンが無料で出てくるところはさすが!

 お水ですが、フラヴィニーでは水道水が飲めました。また、主食となるフランスパンは、1ユーロ前後で街の雑貨屋さんにありました。大きさはちょうど1人分が食べられる程度の長さ(40センチ前後)あり、外がバリバリで中がふわふわです。特に、中のふわふわ部分の白さが人工的ではなく、「おお、これが本場フランスのフランスパン」と感動しながら食べてしまいました。1本ぐらいすぐに食べられます。

 フランスといえば、クロワッサンが有名ですが、こちらはパンを焼くときに大量のバターを使います。まるで、生地にバターを練り込む様な具合にバターを敷き詰めますが、フランスパンはそうではなく、バターを使いません。そういった意味では、フランスパンのほうがヘルシーだと私は思うのですが、このバリバリ感とふわふわのコンビネーションが絶妙です。本当においしかった。

 さらに、チーズ大好きの私にとって、今回の楽しみの一つが本場フランスのチーズを食べること。今や、上海ですらここフランスとほぼ同じ種類のチーズがカルフールで手に入りますが、やはり食べたかった。。。。妹に頼んで、あらかじめ別荘の冷蔵庫に準備してもらったのですが、これがまたうまい。ちなみに、フランス人はコースメニューを食べるときに、デザートの前にチーズを食べるのだそうです。となると、朝からチーズをほおばっている私は邪道なのか?とか思いつつ、新婦をみていると、やはり朝からはチーズを食べていませんでした。

 いずれにしろ、本場のフランス料理のコースは、明日からのパーティーに期待して、ワインとチーズを頬張りながら、テラスで雄大なブルゴーニュ地方の景色を堪能し、新婦と話しに華を咲かせました。しかし、夜9時〜10時まで明るいというのは、まだ慣れません。夕食がまだ明るいのです。

中国関連ブログ人気ランキングへ
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類

ボンボン

 この時期のフラヴィニーの気候は、寒暖の差が激しく、夜はセーターがほしいぐらいです。でも昼間はそれこそ半袖でも十分です。ここに来る観光客ならほぼ間違いなく買って帰るお菓子、「ボンボン」について、すこし記録しておきます。

 ボンボンは直径1センチほどの砂糖菓子で、真っ白なあめ玉です。味にはアニス(ウイキョウ)が使われます。ああ、道理でポンポンの工場周辺では強烈な生薬のにおいがするわけです。

 記録では、中東からこのエリアに伝えられてきたアニスだそうですが、中医師の私にとっても、これは生薬であるということがピンときました。中医の世界では痛み止めや冷え系の月経困難症、冷え系の胃痛などにもよく使いますし、私もよく処方します。

 古代ローマの旅行家、フラヴィアンが、この地にアニスの種子を伝え、それがこの村の地名、フラヴィニーになったという説があったそうですが、その後、中世に入って、ヴィドラールがベネディクト会修道院を建設し(現在も見学可能)修道士たちがここでボンボン作っていたそうです。

 しかし、なぜこのアニスをお菓子に入れることを思いついたのか?私は、おそらく病気予防的な見地からではないかと思うのです。大体、中世の西洋の医学はこうした宗教とも深く関係があったわけですし、そういった意味でも修道院で製造されたというのは理屈が通ると思います。記録には、16世紀にはすでにこの「ボンボン」をフラヴィニーに訪れる旅人にプレゼントしたというわけですから、単なるお菓子という意味合いではなかったのでは?と詮索していまいました。

 「ボンボン」は生地がマイルドで、非常に口当たりがよいあめ玉です。砂糖の層をひとつひとつ塗り重ねられたもので、今ではアニス以外にもさまざな味の「ボンボン」が登場していました。工場には20数名の従業員が働いていましたが、この村唯一の雇用を生む企業のようです。

 考えてみれば、人口200人ほどの小さな村で、経済を立てていくことは難しいわけで、日本の農村同様、ここでも過疎化の波が訪れているという話を聞きました。大都市ディジョンまで40数キロなのですが、フランス人の感覚からすると、こうした村から都市に毎日通勤することは、すこし考えられないそうです。日本人だったらやりそうですが。。。
また、静かな生活を求める村人は、観光客でにぎわうような待ちを好きこのんでいないということも聞きました。多少貧しくても、今のままがいいのかもしれませんが、う〜ん、これだけは文化の違いかもしれません。また、それ以上にフランスにはこうした村があまりにもたくさんあり、とても太刀打ちできないというあきらめもあるそうです。

 何もいじくらずに静かな時間の流れを感じてもらう。それこそ、この村での楽しみ方で、インターネットができないことは、思わぬ収穫を私に与えてくれたと思っています。今回は五官でフラヴィーニを感じました。

 もしツアーだったら、1時間ぐらいしか時間が与えられないでしょう。そんな中、3日間も滞在したのですから、収穫はかなりありです。いよいよ明日はディジョンへ移動します。ディジョンはフランス有数のグルメの街です。こうご期待!

 この日夜登場したパイ「キッシュ」。お菓子というより、食事ですね。妹の手作りで、非常においしかったです。ああ、チーズがうまい!

中国関連ブログ人気ランキングへ
 

これがウワサのキッシュ
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類