披露宴の会場となったのは、フランス・ブルゴーニュ地方のワインで、ワイン好きならおそらくご存じの方が多いのではないかと思われるDomaine Jayer-Gilles(ジャイエ・ジル)のワイナリー内の広場で行われました。
庭先にテントを設営し、グランドピアノを持ち込んでの音楽披露宴です。天気が今ひとつ良くなかったのが残念ですが、それでも雰囲気は十分です。
このDomaine Jayer-Gillesは、デイジョン市内から車で1時間程度のところに位置しますが、100人近い参加者がやってきました。このワイナリーとは新郎とも交友があり、さらに披露宴の料理は、デイジョン市内からミシュランで★ランキングを持っているシェフがわざわざ駆けつけてくださいました。これも新郎の旧友で、後で話を聞くと、実はびっくりするような安い値段で今回の披露宴のためにご奉仕してくださったそうです。ここでもやはり、中国同様、友達関係は大切ですね。
まずは午後7時頃からカクテル・パーティーからスタートです。オードブルを楽しみながら、来賓の皆さんと交流を深めます。結構医療関係者も多く、私もチベット仏教に関心のある医師や、製薬会社の研究者など異種分野の方と話を楽しめました。本格ソムリエもいました。思わず名刺交換をしたくなる雰囲気ですが、ここはさすがフランス、そういった人はいませんでした。
そして、9時頃から新婦となる私の妹のピアノ演奏で式はスタートです。モーリス・ラヴェルの組曲「鏡」から「蛾」、ラモーの「ガボットと6つの変奏」、ショパン バラード第3番変イ長調(Ballade No.3)Op.47と立て続けに3本。静かな山里の村に、ピアノの音が響きます。心地いいものです。
曲の合間に、厨房から料理が届けられます。さらに、各料理に合わせたワインが登場するため、目の前に置かれたワイングラスの数は6杯分。私は下戸なので、とてもこれだけのワインを一気に飲み干すことはできませんが、案の定、ほかの人たちも一口、二口口をつけて飲まない場合や、もし気に入ったのがあれば飲み干すなど、それぞれ好きずきなワインの楽しみ方をしていました。
私の向かい側に座った方は、日本などとワイン取引をしているビジネスマンで、中国市場も秘かに狙っているとか。しかし、目の前で乾杯を繰り返す中国人とではワインの飲み方は全く違いますね。葡萄酒とスプライトを割るなんて言語道断です。(笑)
デザート類は2回出てきました。特に、新郎新婦が厳選したというデザートプレートはなかなかのもの。それが終わったらと思ったら、プチフールまで登場。西洋は本当にデザート文化の国です。
こうして、6時間ぐらいかけてコース料理を楽しむ。これがフランス式の結婚式だそうで、中国の結婚式のときのように途中で抜ける人もおらず、全員が最後まで楽しみました。
その後、一部の人はダンスパーティーに入りますが、私は時差ぼけと眠気で一足先に退散。タクシーでホテルに着いたのは、もう午前4時頃でした。
フランス料理というのは、必ずパンと一緒に出てきます。
軽いオードブル→オードブル→魚→肉→チーズ→デザート→プチフーレの順番でした。特に、興味深かったのがチーズのプレート。フランスには350種類以上のチーズがあるのですが、そこからベストのチーズを選び出すことも、また接待する側のポイントのようです。チーズ好きの私にはたまりません。
我々はチーズを朝によく食べますが、こちらの人の間ではありえないそうです。朝はあくまでも簡単に軽く。イギリスの豪華な朝食ともまたワケが異なるみたいです。
ただ、全体的に野菜が少ないので、東洋人の我々にとっては苦しいかも。東洋人の体は、腸の長さからして野菜を摂取するようにできているというのは、有名な話で、西洋人と同じようにはならないのです。総じて、フランス人は野菜をあまり食べない印象をもちました。いや、食べなくても大丈夫なのかもしれません。
まあ、理屈はこねず、滅多に食べることのないフランス料理のフルコースを堪能させていただきました。ありがとう!
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