これを見て、将来、自分の畑にも絶対植えたいと思いました。
緑豆は比較的乾燥に強い品種で、雨の少ないところなどでも十分に発育するという強者。また雑草に負けずにぐんぐん育つと言いますから、便利です。
ただ、日本人にはあまりなじみがありません。とりあえず「緑豆もやし」が有名かと思いますが、私も患者さんに「緑豆」を紹介するのはすこし骨が折れます。
しかし、こちら中国では緑豆は夏には欠かせない必要なアイテムです。生薬にも使いますし、日常生活でもよく見かけます。ぜひ夏のメニューに取り入れたい一品の一つですよね。
緑豆の中医学的な効能は「清熱解毒」と「消暑止渇」と言われています。特に「消暑止渇」に関しては、夏場の暑さにのどがカラカラになったとき、緑豆湯(スープ)を飲むと乾きが癒されます。私の妻もよく作っています。
解毒に関しては粉にして薄荷の葉っぱなどと混ぜ、外用で皮膚の腫れなどに使うこともあります。中医学では時々使う附子(トリカブトの根っこ)などの解毒にも使います。以前、どこかの論文で読んだのですが、中国の田舎では農薬による中毒にも緑豆を使うそうです。高脂血症にもよいというデータも見たことがあります。
では、緑豆もやしにしてしまうとどうでしょうか?緑豆を水に浸して発芽させ、若い芽を食べる習慣は、中国では1000年ほどの歴史があります。他の豆から発芽した「もやし」と比較すると、臭みが少ないので緑豆もやしが重宝されました。
実は、明代の『本草綱目』には緑豆もやしは生薬として記載されています。もやしにしてしまう方が、緑豆そのものより各種アミノ酸の含有量が大幅に増えることも分かっています。
緑豆もやしの中医学的効能は暑さを解消し、解毒する作用のほかにも、利尿や湿をとる作用もあります。お酒の飲み過ぎや食欲不振、倦怠感のあるときなどに使います。そのほか、高血圧にもいいとも言われています。
中国の民間では、緑豆もやしと豚肉を炒めてお母さんの乳の出をよくするというような薬膳もあります。繊維質も豊富なので、ニラと緑豆もやしを炒めて子供やお年寄りの頑固な便秘にも使います。なにかと便利ですよね。
ビタミンB類も豊富に含まれているので、口内炎にも使えます。
簡単に発芽してくるので、緑豆もやしも昔から中国でも重宝されてきました。
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