上海市衛生局に発表では、今年に入って9月8日までに新型インフルエンザに感染した人の数は574例で、このうち治癒した人は446例、現在も127例が新型インフルエンザとして隔離治療されています。
また、新型インフルエンザの治療に関して、上海市衛生局は軽症の場合は家庭での隔離治療、重症の場合は病院で治療することになっています。入院治療の場合は、甲級総合病院に収容されることになります。
上海市では現在まだ死亡例は出ていませんが、1例重症患者が出ています。これまでの検査では、肺炎の症状は改善されおらず、悪化もしていないとのことですが、症状は重く、感染症に対しての総合的な治療と中医薬を併用した治療も導入されているということです。
上海市での新型インフルエンザ予防接種に関して、その方案も起草されて、政府中央の批准待ちの状態ですが批准されると即実行されるとのことです。
それによると、まず限られた数のワクチンを有効に活用するため、6〜19歳の学生・老人・医療関係者へ重点的にワクチン接種されます。特に、小中学生への接種を重点的に行うことを明らかにしています。また、慢性呼吸器系や循環器系の基礎疾患のある人に対して、予防接種は行われますが、妊婦に関しては検討中ということだそうです。さらに、公共サービスに従事する人たちも優先順位内に含まれます。(交通関係者や軍、警察、税関職員などが明記されていました。)
また、これから上海市内各地で開催される旅行フィエスティバルに関しては、時間をずらしたりして人が集中しないように工夫するとしています。
上海市内の幼稚園や小中学校の朝の検温は、今後も全校で100%行われ、さらに「のどの調子」や「頭痛の有無」についての問診も継続されます。
一方で北京市では9月10日から10月31日にかけて季節性インフルエンザのワクチン接種がはじまります。市内489カ所で接種が行われますが、新型インフルエンザと季節性インフルエンザの予防接種を両方受ける場合は、2週間の時間をあけるようにと指導されています。
上海市内の大学でも、新入生のイベントが延期されるなど対策が強化されています。大学規定の体温測定以外にも、大学生で発熱がないか体温測定を強化するほか、風邪を引いた場合は7日間の追跡調査制度も行われています。上海の大学生の大部分は寄宿舎生活を行っており、新型インフルエンザ感染防止に力が入れられています。
ちなみに国務院の発表では、9月7日までの中国全土で5592例の新型インフルエンザ患者が確認され、このうち3852例が治癒、死亡例は出ていませんが、すでにチベットや青海省などの内陸エリアでも感染者が確認されています。
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