2009年09月11日

上海の帝王切開率40〜60%という事実

 上海市では、相変わらず多い帝王切開による出産。
 その割合は、40〜60%ということで、上海人の妊婦さんにとっては帝王切開に対する抵抗はほとんど感じられません。ここ最近、その傾向が続いています。

 特に、1980年代に生まれた若いお母さんたちの間では、帝王切開による出産が増えていて、その最大の理由が陣痛による痛みに対する恐怖感というのがありました。
 しかし、私も娘が帝王切開だったのでその過程に接しました。出産は「え!」と思うほど一瞬のことでしたが、出産後に決して痛みがないわけではなく、そのときの妻の痛みがものすごかったことを記憶しています。

 帝王切開を選ぶ理由の一つに、特定日に出産させたいという親御さんの願いというのも中国では突出しています。たとえば、新学期となる9月1日以前に産ませたい、というのもあります。こういう理由で、人為的に出産日を操作してしまうのは中国らしいといえばそうですが。。。

 これにあわせて、上海市では4000グラム以上の新生児も急増しています。90年代初めは3%に過ぎなかった4キロ以上の新生児の割合が、今では7.4%にまで増え、妊娠糖尿病の発生率も、今では7%を超えているということです。子供が大きくなりすぎて、自然分娩が大変になってきているという事例も増えてきています。

 そこで、上海市がいま普及を進めているのが水中分娩の普及です。『新聞晩報』によると、2003年に中国で初めて水中分娩を行ったのが長寧区婦幼保健院です。いまでは分娩数の8分の1にまで水中分娩が増え、その数は実に年間8000例にもなったようです。
 これにより、帝王切開率が低下したということです。上海の妊婦さんにも、出産方法の選択肢が増えるということは、非常にいいことだと思います。

中国ブログランキングへ
今年もベビーブームの上海です
中国関連ブログランキングへ 
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類