2009年09月16日

中国式も悪くない

 今朝、いつものように上海科技館の地下鉄駅付近の緑地帯を歩いていると、緑化工事のおじさんが、一生懸命緑地に歩行者用の道路を作っていました。

 実は、この緑地付近を浦東に引っ越してから数年間、毎年のように歩いているのですが、いろいろと変遷があって面白い。

 来た当初は、ただ単にまっすぐに石畳の歩道が緑地のなかを突き抜けていました。それが人が歩くにつれて、芝生が踏みつぶされ、踏みつぶされたところの芝生はどんどんなくなってきました。

 その場所をどうするのだろうか?と見ていたら、今度は芝生を植えることなく、石を埋め込んで道をつくってしまいました。

 そうなんですよね。芝生がはげてしまうところは大抵決まっているわけだから、そういった場所は芝生の再生を試みる前にさっさと道にしてしまう。

 こういったことは、うちのマンションの緑地でも行われていて、いつも人が通るところは、緑の再生をするのではなく、やはり道になってしまいました。

 初めから、人が通りやすいところは想像がつくわけだから、道を作ってしまえばいいのですが、それをあえてやらず、とりあえずどうなるか実際を見極めてから対策をする。これって、私はものすごく中国式だなと思いました。

 だいたい、ものすごい数の人間が狭い社会で生活していて、細かい約束を作っても到底周知させることはできない。だったら、まずは実行してしまって、改良が必要ならその都度変えていく。それが中国の今のスピーディーな発展を支えているのではないかとも思います。

  アバウトといえばアバウトです。
  しかし、人間の生き方でもそうではないでしょうか。あまりにも複雑な世界、何がこれから発生するのか検討がつきにくい。だったら、方向だけを間違えないようにしてまずは出発してみる。出発してからひょっとしたら新しい道ができてくるかもしれな。出発することでまた新たな発見があるかもしれない。でも一つ言えることは、やってみないといけないということ。そして、その道が消えてしまわないように継続し続けること。

 そんなことを考えた今朝の出勤でした。

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なにも無いところでも道はできてしまう
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posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類