すこし前ですが、
水野真澄のコンサルティング日常記にγ-GTPとウコン(鬱金・ターメリック)が取り上げられていましたが、私のところに来られる患者さんにも、どこからなくお酒と「ウコン」についての質問が出てくることがあります。
そもそも、中医学とお酒とは切っても切れない関係にあるんです。
代表的な話がこの「医」という漢字。繁体字で書くと、「醫」と書きますが、この「酉」の部分はお酒を意味します。古来から、お酒は薬としてつかれてきましたから、その理由は容易に想像できます。
といっても、物事には限度が大切で、少量なら血の巡りを良くし、疲労を回復し、経絡の流れを良くするお酒でも、飲み過ぎると当然体に毒です。飲み過ぎると、いわゆる急性・慢性のアルコール中毒になってしまうわけですが、中医学の言葉でも「酒毒」といいます。お酒の飲み過ぎは古代からあるわけでして、それに対して古代の医学者たちも様々な生薬を使ってきました。「解酒毒」の作用のある生薬は少なくありません。だからといって、沢山お酒を飲んでも大丈夫というワケではなく、あくまでも「治療」のために使います。
例えば、お酒を飲み過ぎて、胃に熱が滞り、ムカムカするようなときに使うのが、芦根。胃の熱を冷まし、嘔吐和らげ、利尿作用もあります。お茶代わりにも飲めるものです。秋口の空気が乾燥するシーズンになると、普通の市場にも登場します。
そのほか、桑の実も使います。陰を養うため、体を潤し、便通をよくする働きもあります。明代の『本草綱目』には、この桑の実をすりつぶして飲用すると、アルコール中毒の治療ができると記されています。
生薬でつかう桑の実 生姜の仲間でもある高良姜(コウリョウキョウ)は、私はある種の慢性の下痢や腹痛に使うのですが、これなんかもお酒を飲み過ぎたて逆に体が冷えた時などに使います。
香辛料にも使えそうないいにおいがする白豆蔲にも「解酒毒」作用がありますが、こちらは食べ過ぎ+飲み過ぎに使えます。むかつきを抑える作用でもよく使いますね。
お酒の酔いつぶれ予防に効果があると言われているのが淡竹葉。利尿作用もあり、お酒による体の火照りを解消します。薄荷や菊の花などと一緒にお茶代わりに飲むというのもいいかもしれません。
なんか思いつくだけでも結構でてきますね。
それだけ、昔の人も、お酒の飲み過ぎやアル中には苦慮したということです。
ただ、私は全くの下戸でして、自分自身でこれらの効能を確認できていません。悪しからず。。。。
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お酒はほどほどに。。。
posted by 藤田 康介 at 00:00|
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