2009年09月22日

上海人、子供に期待する職業

 上海市科協が1500人を対象に調査した「2008年上海公衆科学素質調査」の結果が発表されていました。この中で、子供に就いて欲しい職業に関して、一番多かったのが医師、続いて教師、科学者と並んでいました。

 そのほか、一般の人たちの間で、あこがれの職業でも、トップが教師で、次に科学者、医師と並んでいました。中国では、教師という職業がいかに重視されているか、というのが分かりますが、この3つの職業はいずれも中国の社会では薄給の代表でもあるので、多くの人が、仕事に対してお金以外のなにかを求めていることが分かります。

 一方で、こんな調査もありました。上海市内の小中学生の教師のうち、8割弱が自分の仕事に対してストレスを感じているというもの。社会が高度に発展してきた上海では、教師に対する要求が増え続け、そのことがストレスになっているというのです。そのほか、90%の教師が、教務以外の雑務に翻弄され、時間が足りないと答えています。これはどこの国でも同じのようです。

 現実と理想とは大きくかけ離れていると言うことでしょうか。

 「2008年上海公衆科学素質調査」はさらに興味深い調査結果がありました。上海市民が最も感心あるニュースが、なんと「環境汚染とその処理」に関するもの。特に、水質汚濁に感心のある人は全体の88.7%、空気の汚染に感心のある人は85.6%おり、上海市民が環境に対して強く感心があることが分かりますが、その背景は、やはり上海市内で実体験できる生活環境の悪化と関係があると思います。あんな黄色く濁った水道水を見たら、だれでも水質汚濁の問題は深く考えさせられます。

 環境問題に続いて、上海市民が感心を持っている問題は、なんと「国際外交政策」が挙がっていました。なかなか情報が入って来にくい社会ではありますが、上海人は国際問題にも比較的敏感ということになります。

 

 でも親が期待する子供の職業に科学者が入っているというのはいいですよね。少なくともトップ3の中に、「公務員」が入っていないだけでも、日本とは職業に対する大きく考え方が違うことがわかると思います。

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職業選択もお国柄が出ますね。
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posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類

夕日を見て叫びたくなった

 先週の週末、上海蟹に会いに出かけた江蘇省昆山市に近い陽澄湖。

 ボートにのって湖の真ん中まで行ったら、ちょうど太陽が沈む頃でした。

 陽澄湖という湖ですが、とにかくデカイ。まるで、大海原の真ん中に居るような錯覚に陥ります。中国という国の壮大さを感じてしまいました。

 

 私も、以前、自宅で上海蟹を飼育していたので知っていたのですが、蟹は夜になると水面から上に出てこようとするのです。湖の上には沢山の養殖エリアがあるのですが、その網に蟹が登ってきます。登ってきたら、漁師は捕獲してカゴに入れていきます。

 湖の上の空気は、街の中のそれと比較してもずっとさわやか。

 去年あったコテージが、今年には取り壊されていたり、ものすごいスピードでリゾート開発が進んでいる陽澄湖ですが、夕日は毎年来ても変わりません。

 上海蟹を食べたら、ぜひ陽澄湖の夕日を堪能してください。美しいです。
 いやはや、我々人間が、ほんとうにちっぽけなモノに感じてしまいます。

 ストレスもイライラも吹っ飛びますよ。

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その昔、奈良若草山の夕日を見て、私は「無題」という曲を書きました。
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リゾート開発が進む湖畔。写真左は、上海でも発売されているウィークリーマンション
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類