さて、娘を往復4時間かけて実家に預けにいったり、迎えにいったりするのは夫婦で交代でやっているのですが、さすがに1歳近くなると娘もそこそこの体重があり、ずっと抱っこというわけにはいきません。
そこで、ベビーカーを使うのですが、上海の地下鉄はまだまだ人に優しくなく、ベビーカーで移動すのはかなり大変です。
まずはエスカレーター。上海人民広場駅の場合、1号線と2号線の乗り換えに昇り降りともエスカレーターがあるのですが、肝心のプラットホームへの降り口には昇りエスカレーターしかないんです。(正確にはどちらもあるのですが、意識しないとどこにあるのか分からないのです。。。)
ご存じの通り、一人でベビーカーを担ぐとき、昇りよりも実は降りのほうが足下が見にくいので大変なんです。まあ、ラッシュを裁くだけでも四苦八苦している上海の地下鉄にそこまで期待するのが無理ですね。
じゃあ、エレベーターは?というわけですが、せっかくプラットホームにエレベーターがあるのに、一般の人は自由に使えません。まさに、見せかけ文化、上海の象徴的な代物だと私は思っています。

100歩譲って、エスカレーターの問題は、当時の建設技術や資金的な問題で、実現が難しかった、と理解したとしても、どうしても理解に苦しむのが改札口。
あの金属のバーでぐるりとまわる改札口は、本当に使いにくい。
まず、大きな荷物を持っていたらまず通れません。そのほか、たまに乗車券がちゃんと読めていないときがあって、勢いよくバーにぶつかると、そのままバーが下腹に「ガツン」というようなことも何回かありました。それ以来、上海の地下鉄のICカードは、ちゃんと機械が読み取れない、ということを前提に改札口を歩くことにしています。
では、私のようにバギーで子供を押している人や、大きな荷物を持っている人はどのようにこの改札口を通るか?
駅員さんに聞いたら、まず荷物用のゲートにいきなさいと指示されます。
「あ、なるほど、やっぱりあるんだ!」
と思いつつ、駅員さんに通されると、今度は「ICカードを通しに、人間だけ改札口にもう一度行きなさい」、というお達し。
つまり、荷物用のゲートにはICカードを通す機械がなく、さらに自動改札機からかなり離れたところに設置されているのです。
これじゃあ、使えない。
駅員さんにバギーや荷物をみておいてもらって、速攻で人間だけ改札口を通るという具合です。
ああ、ここまで発達した上海の街なのに、発達すればするほどアラが見えてしまう。むしろ、なにも発達してなくて、昔みたいな超不便な生活の方がなっとくが行きますね。イライラしなくても済む。
でも、毎回娘と地下鉄に乗っていて助かること。
乗客の皆さんが、みんな娘と相手してくださるんです。おかげで、娘もご機嫌。
また、娘がぐずっても、もともと騒がしい車内だからあまり気に掛かりませんし、逆にいろいろお節介もやいてくれます。
なんやかんや言っても、中国って、人間臭い、心の温まるシーンが残って居るんです。
今日も、娘はうちのマンションのガードマンに手を振って出て行きました。
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上海のバリアフリー、まだまだこれからです。。
娘も地下鉄デビュー果たしました!
