2009年10月26日

節約と浪費の狭間で

 妻の両親にあたる世代、年齢にして55歳以上ぐらいの世代でしょうか。
 端から見ていても、ものすごく節約を意識した生活をなさいます。

 今のこの浪費天国の上海の街がどうして生まれてきたのか?と不思議に思ってしまうほど節約に励まれているわけで、私たちの世代も見習わないといけないこともたくさんあります。

 上海のある新聞が、年長者がよく行う節約行為にどういうものがあるか?というアンケートを若い世代にとっていました。興味深かったのですこしご紹介すると。。。

 最も多かったのが、電気をこまめに消す、水を節約して使うというものでした。これはよく私も怒られます。時々、夜疲れてしまって電気をつけっぱなしに寝てしまうことがあるのですが、猛反省。いつも妻がこまめに消してくれています。
 そのほか、小便程度ではトイレを流さないという家庭の話もよく聞きます。でも、野菜洗いではしっかりと水を使っているので、その点は結構臨機応変なのかもしれませんね。ただ、私がお風呂にお湯をドバドバいれてお風呂にはっているのは、よく「水の無駄」と妻から言われます。
 確かに、水の豊かな日本だったらどうってことないかもしれませんが、きれいな水の不足している上海では問題になります。

 さらに、挙げられているのが「残ったおかずを最後まで食べる」という習慣。
 う〜ん、日本だったら結構あたりまえだったりするのですが、最近の上海の若者は、食の「もったいない」に対する意識が低いように思います。学食の残飯入れをみると、平気でご飯を捨てていますし。レストランにいっても相変わらず残飯の山。うちの義母は、残飯がでるといつでもしっかりと弁当箱にいれて持って帰ります。

 自慢じゃないのですが、我が家3人で食べにいっても、まず残飯は出しません。メニューの注文の仕方も心得たモノです。

10月30日、親戚や親友たちを集めて1歳の誕生のお祝いを中国式に挙行することになりました。


 だけど、若い世代はそうした年長者の行為に対して、栄養の問題を注意せずにやるのは行き過ぎでは?という意見も聞かれています。栄養云々より、少しでも節約したいという彼らの思いが伝わってきます。
 ただ、そうして質素倹約をしたほうが、この飽食の時代では健康で長生きできるというような気もします。食費も医療費も節約できますし。

 空調があるのに、ほとんど使おうとしない、というのも多くの若者が挙げていました。これは納得です。うちの妻の実家でも、エアコンがあるのに、真夏の暑いときに使っていたことが一度もなかったです。エアコンが嫌い、というのも関係があると思いますが。本当に省エネ生活なのです。

 多少の距離ならバスに乗るよりも歩く。彼らは本当によく歩きます。以前、義父に万歩計をプレゼントしたのですが、あっという間に2万歩ぐらいいってしまうんです。私は目を丸くしました。私の患者さん、その多くは1万歩を歩くのも大変だというのに。

 こうした節約の美徳。過去の上海でもしっかりと根付いていたのでしたが、いつの間にか、若者たちの間では「浪費」が広まっています。私も人のことを言える立場でもないのですが、そうしたよい習慣は残していきたいものです。

 とりあえず、私の娘は1日の大部分をそうした義母・義父たちの家で過ごしています。なにかすこしでも体得できることがあればいいのに、と思います。

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節約は中国人も美徳だと思っています。
世代の違いがあまりにも顕著な上海です。
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posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類