2010年01月13日

迷惑

 日本人は「他人に迷惑をかける」ということを、本能的に「いかに避けるか」、ということを非常に気にかけている国民性があると私は思っています。
 どんなことでも、とにかく「迷惑」をかけることをいやがる。これはすばらしい美徳だと思いますし、社会的マナーが守られているのもそうしたことと一部関係があると思います。

 一方で、中国人は?いうと、これがけっこう厚かましい。それは事実だと私は思っています。でも、中国の社会はうまく動いている。

 その背景にあるのが中国人特有の「人に迷惑をかけたら、後でしっかりとお返しをする」という精神ではないのでしょうか?人はお互い様であるということを、中国人は本能的にわかっているように私は思っています。そしてしっかりとお返しをすることが、双方にとっての「メンツ」を保つことになる。
 自分が他人の迷惑を受け入れてあげる代わりに、自分も他人に対して迷惑をかけることもある。やってもらったらやってもらった以上にお返しをしたらいいわけで、だから、中国の人たちは自分たちのできる範囲で最大限のことを受け入れてくれるのです。

 これが、中国人の人間くささの原因なのかもしれません。特に、中国のように人が多く、関係が複雑な社会では、人に頼ることが必然的に増えてきます。近所同士でのつきあいでもそうなのかもしれません。

 だから、日本人もそういった中国人の特性を理解した上で、中国人とつきあう必要があると思います。

 一方で、日本人は「迷惑をかける」ことを恐れるあまり、人と人との関係がどんどん希薄になり、社会全体が冷たくなってしまっていると感じます。煩わしいと思うのではなく、ひょっとしたら次は私もお世話になるのかもしれない、という互恵関係があることに、私たちももっと気がつく必要があるかもしれません。

 ただ、こう人口が少ないと、最後は自分でどうにかしないといけなくなる、と思うのも必然でしょうが。。。。

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「我が愛しの上海へU」-理想の中医学と漢方を求めて
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類