2010年02月25日

少子化と関係があると思う

 今週は、私の原稿書きと妻の24時間当直2回分が重なったので、ここ数日の娘と妻は実家に戻っています。おかげで自宅は静かなものです。独身時代に戻った感じです。

 最近、教育費の高騰、夫婦だけの時間がつくれない、忙しいなどなどの理由で子供を作らないカップルが日本でも上海でも増えています。不妊の治療でこれだけ多くの方が時間とお金を費やしているご時世なのに、なんということか!と思ってしまいますが、これも社会の流れなのでしょうね。

 私も娘が生まれてから自分自身の生活スタイルががらりと変わりました。自分の行動スケジュールの中に、かならず娘が入ってきています。そして、自宅の家具を配置するときも、ものを買うときでも、真っ先に娘のことを考えてしまいます。

 結婚して、子どもをもって、家族と一緒に生活するということは、自分だけで生活していることと意味が全く異なると思うのです。当然、生きることに対する責任感が違ってきますし、子どもや家族は、仕事以上に生きるためのエネルギーとやりがい、原動力を与えてくれます。

 でも、最近、若年層でそうした生活をしようとしない人が増えていることに、私は危惧しています。家族というしがらみがなければ、人に対する気遣いや優しさというのを実行することが難しいと思うのです。例えば、地下鉄で小さい子どもを連れたお母さんやお年寄りをみかけると、自然と席を譲りたくなる。自分が、いつも子連れで地下鉄に乗ったとき、苦労しているからです。

 社会が冷たく感じたり、都市生活が空虚的でおもしろくなくなり、仕事ばかりに没頭するような人間が増えてきたもの、こうした家族の姿の変化と大きく関係があると思います。
 家族をもち、子どもができてきたら、当然レジャーにもいかないといけないし、衣食住だけを考えても、断然子どもの分の消費も増える。仕事に追いまくられ、残業ばっかりしている生活では、当然家庭生活はうまくいかないので、仕事をお互い融通しあうようになる。そうすると、雇用拡大にもつながりませんか?

 老後や高齢化のことを心配するのも結構ですが、まずはもっと子どものこと、次世代の世の中のことを心配してほしい、そんな社会になってほしいと思います。老後・高齢化はまさに、自分たちのことですが、次世代の世の中のことを考えることは、心の余裕がなければ無理です。

 その点、上海はまだまだです。まずは、目先の金儲けに必死ですからね。

 こんなことを書いたのも、おかげさまでうちの事務所でそろそろ結婚に動き出した社員が数名でてきました。非常にうれしい限りです。

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「我が愛しの上海へ2」-理想の中医学と漢方を求めて  

posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類