さて、この週末、まずは最近庭付き1戸建て住宅を買ったという上海人の友達の家を訪問。バーベキューパーティーをしようということになりました。何せ、我が家は車がないので、郊外となると結構不便。同じく、ご招待された上海人の友達の車で移動しました。車での移動は、上海ではすっかりあたりまえになりました。
このご夫婦は、結婚当初に市内中心部に買ったマンションから、郊外の1戸建てに移ってきました。仕事は、奥さんが上海市の公務員で、旦那さんがスポーツ番組のアナウンサー。30代前半で、子どもが一人います。典型的な富裕層とまでは行かなくても、今の上海の消費を支えている中間所得層だと思います。
彼らが選んだ新居は、またしても松江エリア。去年訪れたイギリス人と結婚した上海人の友達も松江にマンションを買っていましたので、上海人の住居の郊外化の傾向は今後もますます続くようですね。近年の地下鉄の発達と市内中心部の不動産高騰が、大きく影響を及ぼしているのかもしれません。この松江エリアなら、1平米1万元以下でも物件が買えるようです。
中国人は結婚時にマンションを買うというのは、至極当然のこととして考えられていて、さらに戸籍等の制度上の問題があり、子どもの教育を考えると、教育施設の整ったエリアに住居を持つことは非常に重視されています。昨今の結婚ブームもあり、まずは住むところを確保!という条件は、多くの市民が次々とクリアしているため、次はよりよい住居、静かな環境など生活レベル向上に向けての引っ越しが目立っているようです。
彼ら夫婦はその典型的な例だと思います。
さて、早速ご自宅を拝見。私たちの仲間たちも興味津々です。新築を買ったら、こうして親しい友達を集めていわゆる内覧会をしたり、パーティーをすることは、上海ではよくあります。
今回のお宅は、地下1階、地上3階の構造で、南側に庭がありました。2軒で1つの建物を構成するタイプで、中国語では「连体别墅」と呼びます。ヨーロッパなどでよく見かける住宅ですね。
まずは、地下1階にはお酒を飲むバーカウンターや、カラオケ設備がありました。今日も友達どうしてワイワイさわいだのもこの部屋。なるほど、これなら騒音が気になりません。
1階にはリビングとダイニング。暖炉を模した飾りがありましが、そこにはテレビが置かれていました。部屋の雰囲気はヨーロッパの古典調とでもいうのでしょうか。アンティークが似合いそうな雰囲気。
中国の方は、ヨーロッパ調に内装をそろえるのが多いですね。この点、日本人がマンションや1戸建てで和室を必ず作るという発想と違っていて、中国的な要素を極力排除している家も少なくありません。
2階には子ども部屋がありました。子ども部屋は白で統一され、これまた可愛らしい部屋に仕上がっています。我々の仲間でも、比較的早い時期に結婚した2人でしたので、子どもはかなり大きくなり、もうすぐ小学生です。2階にはおじいちゃん、おばあちゃんの部屋もありました。
各部屋には、床暖房や大型の薄型液晶テレビが設置してあり、電気製品も充実しています。上海の住宅は、伝統的に寒いので床暖房は必需品になりつつあります。窓のペアガラスのサッシは上海ではほぼ標準になりました。
さらに、3階には夫婦の部屋と書斎がありました。こちらもヨーロッパ古典調に統一されています。全体的には、内装に結構お金をかけているようです。
こうした1戸建てエリアですが、まだ日本のように自由設計や、住宅メーカが家を建てるといったレベルにまでは発展していません。建て売りが主体ですが、今問題となっているのが建て売り後の1戸建ての不法改造。構造計算もせずに、勝手にレンガで部屋を作っていくわけですから、危険なことこの上ない。もちろん、政府は禁止にはしているのですが、約束を守らない1戸建て所有者が増えており、道理で外見が安っぽい1戸建てが増えているわけです。増築しても、細部の処理がよくないので、いかにも「増築しました!」と感じる違法1戸建てが増える一方です。
でも庭があればいいものです。最近、庭付き住宅に住む上海人も増えているので、ガーデニングも徐々に人気がでてきていて、塀やブランコなど木で作られたガーデニング用品も普通にみられるようになりました。植木市場にいくと、様々な樹木も売られています。
バーベキューセットもこの日、初めて使われました。みんな経験がないので、四苦八苦しましたが、とりあえず食べられるようにはなりました。欧米での生活経験がある人が増えてきており、そうした生活様式を上海でも取り入れることが難なくできています。
今の上海は、色々な国の文化・習慣が入り込んでいて、新しい上海の文化を形成しているのだと実感しました。我々が外から見ている以上に、上海人の生活は多様化しています。
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