2010年05月21日

売れまくっている万博パスポート

 上海万博のお土産ランキングのなかで、トップに出ていたのが万博パスポート。実は、私も欲しくなって5月1日に行ったときに買いました。色もさまざまあり、それによって人気も違うそうです。ここにその実物があります。いわゆるスタンプ帳で、これをもって各パビリオンに入場し、出口で記念のスタンプをもらう、ただそれだけのことです。

 しかし、なぜこれがそんなに売れるのか、当初は私も理解に苦しみました。過去の万博でも、確かに万博パスポートは売られていたのですが、普通は入場者の5%前後が購入するだけで、今回のように10%以上の入場者が購入するというのは、主催者も考えていなかったようです。

 5月1日に万博パスポートが発売されたときには、取り合いの人気でしたからね。私自身、購入するのに大変でした。今は、会場内の土産物屋で普通に手に入るそうです。

 そこで、私もじっくりと中国人のスタンプを押す様子を見いたら、どうも1人で10冊ぐらいの万博パスポートをもってスタンプを押しに来ます。話を聞いてみると、どうやら友達や親戚の分まで押してあげているのだそうです。

 このパスポートですが、国によって押すページが決まっているのですが、こちらの報道では、某国のページには絶対押さないという方針を決めている北の国もあるそうです。おお、さすが某国!と思いました。

 中国人にとって、海外旅行というのはまだまだ夢のまた夢。もちろん、上海人とかになれば、結構海外にいっていると思うのですが、中国全土では90%の人たちが海外に行ったことがありません。
 そのため、この万博でニセのパスポートでも、そこにはんこが押されていくことは、やはり楽しいのだそうです。その結果、なかなか入れない国のパビリオンのはんこがあったりすると、プレミアムもつくそうで、インターネットで売買されているというような記事も出ていました。

 でも、中国の皆さんは、総じて集めることが好きですね。切手にしろ、貨幣にしろ、お茶の葉や中医薬までも、集めておいて価値を高めるといったことは、日常よく行われていますが、万博のスタンプに関してもそうなのでしょう。

 短い時間に、沢山の場所をどん欲に回るという中国の人たちの万博参観の方法は、彼らの海外旅行にもいえることで、とにかく沢山見て回りたいという人が多いみたいですね。まだまだ海外に行けるチャンスが少ないわけですから。 

 なかには、本物のパスポートにこのスタンプを押してしまった人もいたようで、それは入国審査・出国審査に大きな影響がでるのでやめてください、と当局は注意していました。

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「我が愛しの上海へ2」-理想の中医学と漢方を求めて  本日更新しました「五穀と中医学」です。
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類