上海駅の不夜城付近にあるいつもの携帯電話ショップにいって、iPad物色していたのですが、上海人の小姐と、お父さんとおぼしき中年の男性が、上海語でまくし立てながらドカドカと入ってきました。
隣で話を聞いていると、どうやらこの店で、買って3日目のシャープの携帯電話のディスプレがおかしいというのです。この店では、密輸品が中心なのですが、もちろん正規の商品も売っていて、その正規のシャープの携帯電話を2000元でかったらしい。
で、ディスプレがきれいに写らないから、売ったこのショップで新品に交換しろ、というわけです。店側では、これは正規商品だから、故障時には「三包規定」により、メーカーの故意につぶしたわけではない、ということを証明するものを発行してもらえば、交換に応じると答えました。ところが、この親子は黙っていません。明らかに、つぶれているのだから、メーカーの証明なんかなくてもすぐに交換できるはずだと、譲りません。
とくにまくし立てるような事件ではないとも思うのですが、ものすごい剣幕で、こうやって上海語でまくし立てられれば、店側もオドオドするのではないかと思ったのでしょうか。
しかし、店側も、正規商品だから規定にのっとって処理するしか仕方がないと一点張り。派手な言い争いになってきました。お客は、店にとってはお客様は神様なのだから、これぐらいのサービスをして当たり前だというのです。
話を聞いていると、どうやらこの上海人の小姐は、少しでも安く買うために、領収証も発行してもらわなかったそうです。100元程度の節約なのですが、修理に出すとなれば領収証が必要なわけで、その100元はどうするのだ!とももめていました。
そこで、この女性のお父さんが、公安を呼び出して、ケリをつける!といいだし、本当に110番しました。店側も、悪いことをしているわけではないと言い張り、しばらくすると本当に公安がきました。かったるそうに、中年の警察官が一人です。
泣く子も黙る上海の公安?!ではないのですが、こういった言い争いに、公安を呼び出すというのもどうなのか。。。そして、彼は仲裁にはりました。
まずは、公安を呼んだ小姐の身分証番号をこれも本当にかったるそうに控え、話を聞きます。しばらくして、店側の話も聞きます。
どうも、この小姐の父親が今回の件では第三者であることが分かり、しばらく黙らした後、結論を発表。
とりあえず、保証書に書いてある修理場所に電話してみたら?という警官の提案。
修理場所の担当者からいろいろ質問された後、対応策が紹介されたようでした。なんてことはない。。。。
携帯電話の液晶に貼っていた保護スクリーンの張り方が悪く、それが液晶の見方に影響していただけだそうです。スクリーンをはがして、張り直してたらちゃんと元にもどりました。
客側も、よくもそういった簡単なことが原因であるということに気が付かなかったし、店側もよくみていなかったのか、こんな小さなことで、ものすごいケンカをする上海人には、敬服いたします。
いや、でも公安が出てこないと解決ができない問題ではないですよね。いくら何でも。
円満解決し、次の瞬間には店の人と談笑しているこの父と娘。中国らしいなと端から見ている私は感心しました。
中国式言い争いというのは、最後まで物事をはっきりといって、言いまくってしまうから後には残りにくいのです。どこかの国とはかなり性質が違います。ある意味、完全燃焼してしまう人間関係がラクかもしれませんね。
ともかく、私に関しては無事にiPadが手に入りました。
これから夜の診察が始まるので、iPad報告の残りはあとで。
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「我が愛しの上海へ2」-理想の中医学と漢方を求めて