
日本でもニュースになっています!上海−南京の高速列車が7月1日に開通しました。日経にも中国、上海―南京間の高速鉄道開通 11年に北京へ延伸 と記事が出ていましたが、これは大きな間違いです。
北京と上海に関しては、この路線とは別の路線が建設されていて、さらにハイスピードの列車が走ります。その証拠に、上海ー昆山南にはすでに高架橋が見えていて、高速鉄道の複々線状態になっています。昆山南からは別ルートになっています。
つまり、南京と上海の間には現在の滬寧鉄道のほかに、滬寧高速鉄道と京滬高速鉄道の3本立てになるということです。基本的に、滬寧鉄道と滬寧高速鉄道は平行していて、駅も現在の駅を共有していますが、京滬高速鉄道は駅も別で、全く違うルートを走ります。
今日開通した上海−南京間の高速鉄道は、長江デルタエリアのネットワーク拡充のためのもので、飽和状態となっている在来線を貨物をメンイとし、旅客サービスを向上するためのものです。そのため、駅の数が多い。例えば、蘇州エリアでは蘇州駅以外にも蘇州園区駅がありますし、昆山エリアに至っては、花橋・陽澄湖・昆山南の3つもあります。
今回の高速列車の列車番号は、G(高速)から始まるものですが、上海虹橋駅以外にも従来の上海駅からも出発していますが、本数は上海虹橋駅からのほうが倍近く多いです。乗車チャンスからすれば、上海虹橋駅でしょうが、私のように浦東に家がある場合なら、やはり上海駅の方が距離的にかなり近いのが正直な感想でした。
また、列車も俊足なドイツ系列の列車がG列車で、日本のはやて系列がD(動車組)だと勝手に理解していましたが、実際は関係なく、どちらもG(高速)で運転されていました。つまり、専用線を走る列車はすべてG列車ということです。もちろん、虹橋駅からもD列車が運転されていますが、これは南京をこえて、在来線に乗り入れる長距離高速列車が中心です。(例えば上海虹橋〜合肥など)
G列車用のはやて系列には少し改造がはいっていて、パンダグラフの防音装置や、フロントノーズのヘッドライトなどがオリジナルと違っていると思います。グリーン車(1等車)も、幾分簡略化されたようなイメージでしたが、座席は大型でかなり快適。ただ、ビジネスマンが多いのか、携帯電話がかなりうるさいので覚悟が必要です。
正直言って、日本のはやて型新幹線で時速300キロを超えるのが不安だったのですが、いとも簡単に320キロぐらい出していました。走りはかなんり安定しています。さすがに、スラブ軌道の専用線です。そういった不安感はあまりありませんでした。いわゆる日本の新幹線の走りで、フランスのTGVとはまた違います。
また、今まで上海−南京間でこのはやて型列車が運転されていましたが、「これはこのG列車を走らせるための習熟運転だったのだ!」ということに今頃気がつきました。
今、CRH3型のドイツ系の列車も走っていますが、これは近く開業するであろう上海−北京間の高速鉄道に使うための習熟運転なのでしょう。
やっと感じられる新幹線らしい猛烈な走り方で、胸がすっとしますよ。そりゃ在来線で「はやて」を走らせるのはもったいない。
今回は上海−南京まで往復したのですが、ノンストップで行った場合は1時間15分程度でいけますが、その本数は多くなく、通常は1時間50分程度かかっています。まだ習熟期間中でもあるので、かなりダイヤには余裕があるようで、南京にも予定より10分ほど早く着きましたから、これから徐々に適正化されていくのでしょう。楽しみです。
ただ、帰りは虹橋駅でトラブルがあったのか、途中で15分ほど立ち往生し、いきなりバック運転をし出すなど結構ヒヤヒヤしました。まあ、電気系統の故障でなくて良かったけど、帰りの座席が1号車の一番前だったので、運転席の慌ただしい様子が伝わってきて、少々不安になりました。
残念ながら今回は行きも帰りも「はやて」型だったので、次回は1編成8席しかないと言われているドイツ型のVIP席に座ろうと決心して戻ってきたのでした。
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