2010年06月25日

淮揚料理

 揚州といえば揚州チャーハンを思い出す人がなぜか多いのですが、それだけでは少し寂しい。そもそも上海で揚州チャーハンの店が増えてきたからでしょうか。でも日本人の皆さんはよく食べますよね。

 ここ揚州でやっぱり忘れてはならないのが、広東料理や四川料理とならぶ中国4大料理の一つである淮揚菜の本場であるということ。ぜひぜひじっくりと賞味してみたいところです。

 上海地区の醤油ベースとは違って、淮揚菜はあっさりしているのが特徴といわれています。また、包丁の使い方にもいろいろコツがあり、その代表があの揚州乾絲の細さにも代表されるのでしょう。味付けは辛くもなく甘くもなく、いわゆる「鮮(うまみ)」を重視する味付け文化です。

 揚州料理と言えば、私はチャーハンよりも揚州乾絲が好きです。これはぜひ食べてみたいところ。
 上海にも乾絲があるのですが、なかなか揚州ほどの味が出せていません。話を聞くと、店それぞれに秘伝の製造法があり、とくにスープにポイントがあるのだとか。道理で、今回の揚州滞在で3箇所のレストランで食べたのですが、どこも味付けが違っていました。
 さらに高級になると、豆乳からできる湯葉で作ったものも有るそうで、これは帰りのタクシーの運転手から聞いたのですが、次来たらぜひ食べたいです。

 

揚州乾絲


 あと、興味深かったのが、上海エリアではよく出てくる鶏のスープが淮揚料理ではあまり出てこないということです。どちらかというと、豚肉やエビ、魚がメイン。地元の企業家Sさんにご招待されたときも、魚のスープはありましたが、鶏のスープはありませんでした。でも、大きな魚がどんと入っていたスープは圧巻でした。

 さらに、淮揚料理といえば「獅子頭」が超有名ですね。豚肉で作られた大きな肉団子なのですが、あっさりしたスープとジューシーな肉汁がたまらない。

 ブタと言えば、ブタの顔もメニューに出ていましたが、美味しいのだろうか。。。

 揚州が栄えたのも、京杭大運河があり、交通の要衝であったから。特に、遣唐使の時代でもあった唐代はかなり栄えていたそうです。そのため、中国各地の物流も盛んで、淮揚料理という食文化を形成していったようです。

上海の古老肉といえば、パイナップルのイメージだったのですが、ここではスイカを。。。パイナップルはあまり食べないらしい。


あと、揚州で忘れてはならないのが早茶の習慣。広東省でも飲茶の文化がありますが、それほど種類が多くないにしろ、それに匹敵する文化です。大小様々な饅頭が登場し、食卓を賑わせてくれます。

 観光客御用達の店と言えば、揚州では非常に有名な「富春茶社」。ここにいけば、揚州の朝食は一通り体験できます。もちろん、私も行ってきました。8時以降は団体様で混むので、8時までに入店されることをお勧めします。

 セットで料理が出てくるので、一つ一つ注文する必要がない点が便利です。典型的な国営のレストランといった雰囲気ですが、朝食に来られると良いと思います。揚州の麺類も出てきましたよ。

 

【データ】
1.得月酒店  揚州市文昌中路139号
        電話:0514-87343833

2.富春茶社  揚州市広陵区得勝橋街路35号(国慶路から入る)
        電話:0514-87233326



富春茶社


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posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類