2010年11月25日

中度汚染・重度汚染・軽度汚染

 やっぱり空気がよくないですね。
 すっきりと晴れる日が最近の上海にはほとんどありません。晴れていても、空気中の汚染物質がしっかりと拡散されておらず、長江デルタエリア全体てきに黄砂やスモッグの影響を受けているようです。

 23日に杭州にいましたが、杭州でも西湖からの景色はご覧の通り。すっきりしません。

 今年の11月の上海の大気汚染の状況は、過去5年間で最悪とのこと。その影響で、子供の咳や肺炎、喘息など呼吸器疾患を再発する人が多いです。うちの中医クリニックの患者さんでも、中国人・台湾人・日本人、大人・子供にかかわらず喉を痛めている人が多いです。
 妻のローカル病院でも、やはり呼吸器疾患が多いようで、上海市全体での傾向です。

 ところで、上海市の天気予報で汚染度について「軽度の汚染」などの表現が使われていますが、一応、人間の体に対しての影響を示す基準があるみたいです。

 大気の状況が優良のときは、特に問題ありません。平常どおりに活動できます。軽度の汚染になった場合は、体調の良くない人は多少症状が悪化し、正常な人でも違和感を感じる程度でる。これが中度の汚染になると、循環器系や呼吸器系に問題がある人は、症状の悪化が顕著になり、少し体を動かしても調子がよくないです。また健康な人でも咳などの反応が出てきます。重度の汚染の場合は、健康な人・体調の良くない人双方で明らかな症状がでてきますので、要注意ということです。

 ここ最近、内蒙古などの黄砂が上海に南下しやすい状況になっているため、「軽度の汚染」状態になっていることが多いようです。天気予報で発表されています。

杭州の西湖


 空気の良くないときは、激しい運動を避け、マスクなどをすることも大切です。呼吸器疾患を持っている人は、あまり外出しないことも大切です。
 もちろん、家に戻ったときの手洗いや可能なら鼻のお掃除もしたいところ。大気汚染が続くとき、鼻の分泌物も増えます。

 そういえば、我が家も数台空気清浄機を使っていますが、フイルターの交換をそろそろしないと。忘れてしまうんですね。

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浙江省杭州の胡慶余堂中医薬局を更新しました。


posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類

2010年11月24日

杭州の老舗麺館

杭州の魅力といえば、やはり西湖でしょうが、街全体がコンパクトで自転車での移動にはもってこいです。上海市でもレンタサイクルに力をいれていますが、ここ西湖周辺エリアでも同様で、市民向けのレンタサイクルステーションが市内に沢山ありました。中には、上海では見かけない子供を乗せることができる自転車も。おお一歩進んでいるなと思いました。

 上海でも閔行区などでレンタサイクルを進めていますね。ただ、上海にしても杭州にしても事前に手続きが必要で、すぐには利用できないのは残念です。

 マイカーの激増で、杭州の街中もクルマばかり。せっかくの西湖の景色が台無しです。また、杭州の西湖周辺はタクシーも拾いにくく、これも移動を難しくしている原因なのかもしれません。

 杭州では、呉山広場周辺を散策してみました。整備されて、すっかりときれいになりました。平日にもかかわらず、沢山の市民が歩いていました。あの有名な中医薬局の「胡慶余堂」も、この呉山広場エリア内にあります。

 さて、今回の杭州滞在で入った麺館は、135年の歴史をもつという「状元館」という杭州の老舗店。呉山広場の近くにある河坊街85号にあります。

 麺館といえど、建物はものすごく立派で「中華老字号」のプレートが掲げられていました。麺は10元以上する、いわゆる高級路線のメニューで、20元前後する麺もありました。2階以上では、地元の中華料理を味わえるようで、今回は私は入りませんでしたが、地元の人で賑わっていました。

 さて、「状元館」の麺。あっさり系ですが、麺が長江デルタエリアにしては比較的しっかりとした歯ごたえで、あまり見かけないタイプでした。スープもそれらしい味がしていました。

 娘が食欲旺盛で、結構ガツガツと食べたので、私自身がしっかりと味わうヒマがなかったのですが、もう一度食べに行きたいなと思っています。

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posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類

2010年11月23日

中国風にアレンジされた高速鉄道列車

 杭州市内にある老舗中医薬局「杭州胡慶余堂」への視察もあり、開通したばかりの滬杭高鉄を利用して、杭州まで家族を連れていってきました。中医薬局については、「我が愛しの上海 U」で書きます。

浙江省杭州の胡慶余堂中医薬局に更新しました。)


 浦東の我が家から、高速鉄道駅である上海虹橋駅は非常に遠いので、やはり上海駅を利用することにしました。確かに地下鉄2号線でもいけるのですが、距離の問題はどうしようもありませんね。杭州行きの列車は、今のところ上海虹橋駅と上海駅両方から出ています。

 双方の駅から杭州までの運賃は同じかと思ったら、上海駅発のほうが10元ほど高かったです。しかし、いまや杭州に行くのには、普通車でも98元と100元近い運賃がかかるんですね。物価が上がったものです。

 ちなみに、上海駅からだと、所要時間は1時間20分程度になります。コースを見たら分かるのですが、上海駅を出発した列車は、在来線の線路を経由して、上海虹橋駅にでてきて、虹橋駅で運転停車したあと、高速鉄道の線路を突っ走ると言った感じになります。そのため、上海駅〜上海虹橋駅の区間が結構長く感じられました。上海虹橋駅もダイヤ調節の関係かと思いますが、しっかりと停車します。

 今回、ぜひ乗車したかったのがCRH380A と呼ばれる、上海万博の鉄道館の前に展示してあった車両。中国の高速鉄道の最新バージョンで、これまでの新幹線のコピーとはすこし違います。国産化率もかなり上がっているそうですが、鉄道フアンの目からみれば外観は日本の新幹線とはかなり違っています。感じ的には、ドイツ・シーメンスの車両と川崎重工の車両を足して二で割ったような感じに仕上がっていました。

 以前、CRH2型の「はやて」型に乗車したときは、中国にとっては内装設備が過剰な感じを受けました。CRH380Aに関して言うと、かなりシンプルになってよかったと思います。

 まずは、座席。行きは、なぜか食堂車。へ〜、食堂車も指定席になっているのだ!とびっくりしたのですが、4人掛けのテーブルは、我々家族にとっては便利です。

 車両はほぼ満席。運賃があがっても、人の移動はとまりませんね。

 食堂車の後ろはカウンターで、ここから飲み物など車内販売が出ています。たった1時間程度の旅にでも、飲食設備があるのはいいですね。結構いろいろな人がやってきては弁当などを買っていました。

 帰りは、食堂車ではなく普通車の座席に座ることができたのですが、座席に関しては日本の新幹線に近いものです。シートピッチも新幹線並で、快適でした。あまり知られていませんが、パソコン用の電源コンセントが普通車でも足下にあります。

 2口でも3口でも両方使えます。テーブルなども以前よりしっかりしているように思いますし、以前はJR東日本仕様だった背もたれと座布団が移動するなんともややこしリクライニングシートから、一発で背もたれが倒れる方式に変更されていました。こっちのほうが断然便利です。

 内装も、天井を見る限り、かなりシンプルに。液晶画面がぶら下がっていましたが、天井は間接照明だけで、荷棚も荷物が透けて見えるタイプに変更されていました。

 以前は、連結部分に給水設備があったのですが、それはなくなり、荷物置き場になっていました。トイレは和式と身体障害者用の2箇所に。男性用の小便器は私の乗った車両にはありませんでした。
 和式は、中国の鉄道ならどこにでもあるようなものです。衛生面からいっても、やっぱり中国では和式のほうがいいと思います。


 時速350キロ運転ですが、上海-杭州程度の距離なら、巡航速度350キロというわけにはいかず、なかなかスピードをそこまでもっていくのが大変なようですが、でもちゃんと体験してきました。杭州も新駅が完成したら、線形ももっとよくなることでしょうね。

 線路は、レーダ軌道と呼ばれる、枕木をコンクリートで固めてしまうドイツの手法が多かったようです。しかし、同じ列車で在来線区間と乗り比べると、その違いは歴然で、高速区間は非常に安定した走りです。

 いま工事が進んでいる上海-北京も同様の規格の線路でしょうし、完成が楽しみですね。

 昔と比べると、本当に気軽に利用できる列車になったものです。

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赤い点は非常時にハンマーで窓を破るところです
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類