2010年11月03日

交通事故致死率世界一

 中国では、今年に入って1700万台もの車が売れています。

 私も仕事の合間を見つけては中国の教習所に通って、こちらの運転免許の練習をしているのですが、ここに通ってくる若者たちや教官と話をしているとおもしろい。中国人の車に対する感覚がなんとなく分かります。

 私が「車なんか乗れたらいい」程度しか思っていないのに、中国人の多くはステータスだと思っています。だから、あまりにも安っぽい国産車を運転していると、その人の「価値」もさげてしまうのだそうです。 そう答える人が少なくないので、メンツに対する意識が強いんだと思います。

 だから、レクサスやBMWが売れるんですよね。

 でも、車は維持費が高い。車にかかる税金が非常に高いのも中国の特徴で、世界でもトップクラスなのだそうです。

 一方で、運転技術は交通安全に対する意識はなかなか高まらない。上海でもほぼ毎日、ブレーキとアクセルを踏み間違えて事故が発生しています。昨日のニュースでも、同様のミスで若い女性の運転していたBMWが、自転車や歩行者をひいてしまい、かなりの重傷者を出しました。
 自分で車を運転するようになってより実感しているのですが、車にはくれぐれも近づかないようにと思います。

 中国での交通事故による致死率は27.3パーセントで、世界一位だそうです。人と自転車(電動自転車)と車が道路にあふれているので、まさに上海の道路は交通戦争状態です。

 中国の自家用車の増加は、ガソリンの需要にも拍車をかけています。エコに対する意識もまだまだ低いので、ガソリンの車への消費量はうなぎ登り。2020年には今の倍近くの2.56億トンにもなると予想されています。中国では石油消費量の半分が車によって使われているのだそうです。

 交通渋滞に排気ガスの問題。これも日に日に深刻化しています。駐車場のスペースもない。我が家のマンションでも、地下の駐車場に入りきれない車が、地上にあふれています。幸い、歩行者のエリアと車のエリアと分かれているので、今すぐに危ないと言うことはありませんが、車のエリアにはとても子供と歩けません。

 中国では大気汚染の原因の45パーセントは車が原因だと言われています。遠く離れたチベット高原でも、自動車の排気ガスによる大気汚染の物質が積もった雪から検出されるのだそうです。

 今や中国の自動車の台数は1億台を越えています。

 このまま増え続けると、何がおこるのか?未曾有の事態だけに心配ですね。

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「我が愛しの上海へ2」-理想の中医学と漢方を求めて  

posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類