(浙江省杭州の胡慶余堂中医薬局に更新しました。)
浦東の我が家から、高速鉄道駅である上海虹橋駅は非常に遠いので、やはり上海駅を利用することにしました。確かに地下鉄2号線でもいけるのですが、距離の問題はどうしようもありませんね。杭州行きの列車は、今のところ上海虹橋駅と上海駅両方から出ています。
双方の駅から杭州までの運賃は同じかと思ったら、上海駅発のほうが10元ほど高かったです。しかし、いまや杭州に行くのには、普通車でも98元と100元近い運賃がかかるんですね。物価が上がったものです。
ちなみに、上海駅からだと、所要時間は1時間20分程度になります。コースを見たら分かるのですが、上海駅を出発した列車は、在来線の線路を経由して、上海虹橋駅にでてきて、虹橋駅で運転停車したあと、高速鉄道の線路を突っ走ると言った感じになります。そのため、上海駅〜上海虹橋駅の区間が結構長く感じられました。上海虹橋駅もダイヤ調節の関係かと思いますが、しっかりと停車します。
今回、ぜひ乗車したかったのがCRH380A と呼ばれる、上海万博の鉄道館の前に展示してあった車両。中国の高速鉄道の最新バージョンで、これまでの新幹線のコピーとはすこし違います。国産化率もかなり上がっているそうですが、鉄道フアンの目からみれば外観は日本の新幹線とはかなり違っています。感じ的には、ドイツ・シーメンスの車両と川崎重工の車両を足して二で割ったような感じに仕上がっていました。
以前、CRH2型の「はやて」型に乗車したときは、中国にとっては内装設備が過剰な感じを受けました。CRH380Aに関して言うと、かなりシンプルになってよかったと思います。
まずは、座席。行きは、なぜか食堂車。へ〜、食堂車も指定席になっているのだ!とびっくりしたのですが、4人掛けのテーブルは、我々家族にとっては便利です。
車両はほぼ満席。運賃があがっても、人の移動はとまりませんね。
食堂車の後ろはカウンターで、ここから飲み物など車内販売が出ています。たった1時間程度の旅にでも、飲食設備があるのはいいですね。結構いろいろな人がやってきては弁当などを買っていました。
帰りは、食堂車ではなく普通車の座席に座ることができたのですが、座席に関しては日本の新幹線に近いものです。シートピッチも新幹線並で、快適でした。あまり知られていませんが、パソコン用の電源コンセントが普通車でも足下にあります。
2口でも3口でも両方使えます。テーブルなども以前よりしっかりしているように思いますし、以前はJR東日本仕様だった背もたれと座布団が移動するなんともややこしリクライニングシートから、一発で背もたれが倒れる方式に変更されていました。こっちのほうが断然便利です。
内装も、天井を見る限り、かなりシンプルに。液晶画面がぶら下がっていましたが、天井は間接照明だけで、荷棚も荷物が透けて見えるタイプに変更されていました。
以前は、連結部分に給水設備があったのですが、それはなくなり、荷物置き場になっていました。トイレは和式と身体障害者用の2箇所に。男性用の小便器は私の乗った車両にはありませんでした。
和式は、中国の鉄道ならどこにでもあるようなものです。衛生面からいっても、やっぱり中国では和式のほうがいいと思います。
時速350キロ運転ですが、上海-杭州程度の距離なら、巡航速度350キロというわけにはいかず、なかなかスピードをそこまでもっていくのが大変なようですが、でもちゃんと体験してきました。杭州も新駅が完成したら、線形ももっとよくなることでしょうね。
線路は、レーダ軌道と呼ばれる、枕木をコンクリートで固めてしまうドイツの手法が多かったようです。しかし、同じ列車で在来線区間と乗り比べると、その違いは歴然で、高速区間は非常に安定した走りです。
いま工事が進んでいる上海-北京も同様の規格の線路でしょうし、完成が楽しみですね。
昔と比べると、本当に気軽に利用できる列車になったものです。
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