今日は休みなので、がんばってフォローしておきます。
ところで、日本で子育てに積極的な男のことを「イクメン(育男)」とか呼ぶそうですが、共働き世帯の多い上海では、お母さんの力だけでは、到底家庭はまわっていきません。家族のほか、親戚も取り込んだ幅広いつながりが必要になってきます。
上海青年研究センターの調査結果では、子供が生まれたあと、子供の世話を誰がしているかという質問に対して、ウィークデーは子供を実家に預けて、週末だけ連れて帰る、もしくは、子供をずっと実家に預けておいて、時間があれば子供を見に行くというパターンが全体の50%を越えているところから、やはり実家のおじいちゃん、おばあちゃんの援助がなければ、とてもまわっていけていないという実態が明らかになっています。その結果、父母と同居しているという世帯も37%、もしくは父母と近いところに住むという世帯も32%いるということです。
だったら、女性が仕事を辞めたらいいのでは?という選択肢もないわけではないのですが、現在の物価高と給与水準では、そういった恵まれた条件の家庭は、まだ上海でも多くありません。ある意味、専業主婦というのは憧れの存在であったりするのですが、その分、稼いできたお金で、子供の教育や食品の安全、服飾などに費やそうというわけです。経済を活性化させるのには、そちらのほうが都合がいいかもしれません。
一方で、日本でよくあるレジでのパートなどの仕事は、普通、地方から来た出稼ぎ労働者がやることが多いわけですし、上海人で仕事をする女性の多くは、フルタイムで働くことを選択します。福利厚生が、職場という単位で連動している限り、パートは非常に不利になります。女性の社会的地位が比較的高い上海ならではの現象かもしれません。
我が家では、妻も医師としてフルタイムで働いているため、家事の分担は必須です。仕事が忙しいのは、妻も同じなので、私自身の「仕事が忙しい」は通じません。分担することで公平感が出てきますし、家庭内での時間的余裕も変わってきます。でもトータルではやはり妻のほうが家事にさく時間は多いですが。。。。
でもそれでは、娘の世話を完全に見ることができないので、月曜日はおじいちゃん、火曜日は、私たち夫婦で、水曜日はおばあちゃん、木曜日は妻、金曜日はおじいちゃん、土曜日は私といった感じでローテーションを組んでいます。その結果、娘を実家に帰すことなく、浦東の自宅にいます。
義父は、もともと教員でしたが、料理などもうまく、育児の即戦力として協力してくださり、特に絵本などを娘に読み聞かせてあげるのが上手で、助かっています。
「イクメン」という言葉ができたのも、日本ではあまりにも男性が家事・育児に携わってこなかった結果なのかもしれません。
日本の経済が元気を取り戻すには、上海のように女性がどんどん社会進出をする必要があると思っています。そのためには、子育て世帯を、時間的にインフラ的に整備して支援を進めることが、国の政策として欠かせないはずです。
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「我が愛しの上海へ2」-理想の中医学と漢方を求めて 『大雪』後の中医学的養生を更新しました。