ところで、最近のニュースで、物価局が南京東路にあるショッピングモール・置地広場に対して、50万元の罰金を課したことが紹介されていました。置地広場といえば、南京東路駅にも直結している、上海でも結構老舗の店です。
罰金の理由は、あるブランドの靴を、定価が468元なのに、バーゲンセール2割5分引きの価格を、定価よりも高い576元に設定していたという、詐欺行為でした。その結果、置地広場では、5月の連休期間中のセールは一切中止になり、大変な売り上げダウンになったようです。
この件で、なるほどと思ったのが、『価格詐欺行為を禁止するための規定』という、国家発展改革委員会が定めた規定で、商品の売値の定価というのは、セールを行う1週間前に、実際に売れた商品の価格がその原価とするそうで、もし1週間の間に売れていなければ、それよりも前に売れた価格が割引きの基準となるというものです。そのため、店側も心得たモノで、記録を残すために場合によっては高い値段で店員自身に商品を買わせて、売値の定価を決めたのだそうです。何とも姑息な手段。。。。
そもそも、上海の百貨店を歩いていて、2割引き、3割引きならありそうだけど、5割引きとか8割引きとか表示されると、なんか怪しく感じてしまいます。特に、男性用の衣料はいい物が少なく、値段もべらぼうに高い。そんなのあり得ない、というような常識外れの定価もよく見かけるので、5割引きとあっても全然買う気になれないのです。
そもそも、中国では定価をきっちりと表記している商品が少なく、いまだに値段交渉が大きなウエイトを占めており、消費者も価格に対してすっかりと疑心暗鬼になっています。
物価が安かったころはともかく、こう上海の物価が高くなってくると、本当にそこまでお金を出す価値があるのか、消費者はじっくりと考えるようになります。
そこでいつも問題になってくるのは、中国の商売人の仕事に対しての誠実さ度です。例えば、景品がもらえるとか、割引きがあるとか、そういった消費者に対しての客寄せサービスは表面的にみえても、実はあからさまなウラがあったり、そのための作戦が露骨であったりすると、げんなりしてしまいます。
たとえば、バーゲンセールといっても、すぐに値引きしてもらえるわけではなく、ウラに二重三重と条件があったりすることが意外に多い。
いずれにしろ、価格詐欺は中国ではごく普通にあることです。
後に買い物に来る人のためにも、値段交渉はしっかりとする必要があるのでしょうね。(これがめんどくさい。)
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