私が上海にきて間もない1990年代中ごろ、私が住んでいた中国人学生寮の上の部屋にはエアコンがなく、エアコンなしで上海の夏を越したことがありました。というか、今ほど街にエアコンがあふれていませんでしたから、当時の上海市民の暑さ対策は、いろいろ興味深かったです。
そのなかで、なるほど!と思ったのは、天井に回っているフアン(电风扇)。私の部屋も、エアコンはなかったですが、天井のフアンはありました。エアコンなしの中医薬大学の講義室にも、このフアンがありました。
優雅に天井にゆっくりと回るフアンはいとも涼しげなのですが、大学の講義室では、このまま飛んで行ってしまうのではないか!と思うぐらいのスピードで回転していました。
もちろん、体感的に温度を下げてくれる作用もかなりありました。夜なんか、つけっぱなしにして寝てしまうとお腹を冷やしたり、風邪をひきそうになります。
こうしたフアンが使えるのも、日本と比べて天井高が明らかに高い中国の住宅と関係があると思うのですが、節電のご時世だけに、日本でももっと普及していいように思います。
もちろん、上海の我が家にも内装するときに天井に电风扇を取り付けました。夏場になったら、エアコン節約のためにも大活躍です。
その当時、うだるような熱帯夜の上海では、夜になっても、外に長いすを持ち出して、スイカをほじくる市民の姿をよく見かけました。中には、そのまま外で夜を明かしている強者も。日本ではとっても値段が高いスイカですが、こちらではそれこそ飲み物代わりによく食べられます。冷やしていなくても、喉が渇いたときのスイカは十分に美味しいし、中医学の養生の観点からも、スイカは冷やすべきではないというのが多くの中国の皆さんの考え方です。
今は、街に緑豊かな公園や遊歩道も増えてきました。
我が家から歩いて行ける張家浜のプロムナードも、木々が生い茂ってとてもいい感じになりました。新緑が美しいです。
世紀公園の花火大会のころは、ここから花火をみるのもまた格別です。
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「我が愛しの上海へ2」-理想の中医学と漢方を求めて
「立夏」を過ぎての中医学的養生を更新しました。