2011年07月16日

「ワーキングプア」にならないためにも

 最近、上海で心の葛藤から体調を壊してしまった若年層の日本人の患者さんを時々クリニックで診察しています。
 男性・女性に限らず、独身の人が多く、多少の中国留学経験があったりして、とりあえず中国語はそこそこでき、非常にまじめなタイプが多いです。毎日毎日、深夜まで仕事をし、食事ですら自分で作る時間もなく、運動するチャンスもなく、毎日10元弁当でその場しのぎの食生活。。。。不眠や身体の疲れ、中には鬱的所見がみられることもありました。

 こうした状況を見聞きして、私の脳裏には「ワークングプア」という言葉が浮かびました。中国は物価が安いので、金銭的な「ワーキングプラ」になることは考えにくいですが、精神的な「ワーキンブプア」になりかねない現状に、私は非常に危惧しています。心の余裕がないのです。

 昔の(十五年ぐらい前)の上海と言えば、本当に中国好きでコアな日本人が多く、日本人コミュニティー全体が知り合いのような感じだったのですが、さすがにこれだけ日本人が増えてきて、あらゆる業種で働くようになってくると、コニュニティー自体が複雑化しており、つながりのなかにうまく入れていない日本人も少なくないように思います。

 

 ここで、忘れてはならないのは、やはり中国で(上海で)仕事をする目的とそのスタンスだと思います。

 中国の人たちも、もちろん安月給で過酷な労働を強いられていることはありますが、しかし多くは自分のキャリアアップと割り切っていて、次にステップアップする準備を平行してしています。そのため、転職にもかなり積極的ですし、リスクよりもチャンスを求めているように思います。安定を求める傾向にある我々日本人とは根本的に仕事に対する考え方も違うように思います。

 精神的に追い詰めないと出来ない仕事だったら、それに固執する必要はなく、むしろ避けた方が無難です。精神的・肉体的にも健康だったら、まだまだチャンスは訪れますが、病んでしまったら後の祭りです。

 私は中医学を通して、また長い上海での日本人としての生活経験を生かして、そうした人たちの精神的な支えに少しでもなれたらと思っています。

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「我が愛しの上海へ2」-理想の中医学と漢方を求めて  
健康医学7月号連載『香りの中医学』を掲載しました。
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類

2011年07月15日

おもつトレーニング

 育児というのは、子供の成長をずっと見つめることができるので、非常に興味深いことだと思います。

 中国からするとおむつ外しは遅かったですが、うちの娘もやっとおむつが外れました。

 結局、日本から買ってきたトイレに設置するおまるよりも、中国式に子供用のおまるのほうが便利みたいで、トイレのときはそちらへ走っていきます。

 さすがに、夏の暑さでのおむつは気持ち悪いようで、親からあまり色々言われなくても、おむつを嫌がるようになり、多少の失敗はしながらも、徐々におまるに坐るようになりました。それと同時に、不思議なもので、夜寝ているときもおむつは濡れることはなく、乾いた状態が続いていたので、自然と夜のおむつもしなくなり、現在に至っています。(というか、暑くて自分でおむつを脱いでしまっていた

 夜尿症については、学生時代に小児科の講義でも勉強しました。排尿に関する反射中枢は脳幹と脊椎にあるため、発育が進むと、大脳皮質からの指令が反射中枢に伝わり、おしっこが出来るわけですが、もしこの大脳皮質からのコントロールがうまく行かなければ、夜尿症などになるわけです。とはいえ、ホルモンのバランスが崩れたり、精神的ダメージがあったり、もちろん遺伝も関係しても夜尿症になります。もし、両親が共に夜尿症の経験がれば、子供は7割の確率で夜尿症になるようです。
 いずれにしろ、発育が非常に大切なわけです。

 興味深いのは、今まで夜寝ているときにおむつが重かったうちの娘が、だんだんとおむつのなかにおしっこをしなくなり、それが夜になるとおしっこに行きたいと起き出すようになったことです。ちゃんと身体がコントロールできるようになるのだと、感心しました。

 一般に、5歳以上で、睡眠状態で週2回以上失敗し、その状態が6ヶ月以上続けば夜尿症と診断されますが、ただ先天的な原因もあり、尿検査やレントゲンも含めてしっかりとその原因を探る必要はあります。

 中医学的にも昔から色々な夜尿症対策の方法が伝わっています。とはいえ、冷静に原因を探って、いろいろ考えてあげたいものです。

 ここ数日涼しい上海ですが、エアコンなしでも夜寝ることができるので嬉しい限りです。

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「我が愛しの上海へ2」-理想の中医学と漢方を求めて  
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類

2011年07月14日

コンニャク麺という食べ方

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 日本に戻ったとき、ふとコンビニに足を伸ばしてしまいます。

 コンビニの総菜売り場を覗くと、よく売れているメニューなどがよく分かるからで興味深いからです。特に、私は麺類が好きなので、どんな麺が出ているのか密かにチェックしております。

 上海でも同様で、今回はファミリーマートで興味深いものを発見しました。

 それは、写真のイトコンニャクで作った冷麺。

 中華風味といえば、春雨などはよく思い出しますが、コンニャクは新鮮。また、薬味程度に使われているキャベツもまたなかなか良かった。

 たれはお酢のきいた酸っぱさと、すこしピリ辛。とはいえ、娘も食べられる程度の辛さなので、ちょうどいいのかもしれません。

 ただ、値段はコンビニで売られている麺類のなかでは高めで8元超えていました。さあ、生き残ることのできる定番メニューになるか。

 ちなみに、上海のファミリーマートでは、過去にも冷やしうどんが売られていたことがありました。(現在は廃盤になっていますが、当時は日式麺類のはしりでした。)たれは、日本のダシではなく、中華風にアレンジされていましたが。


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posted by 藤田 康介 at 17:25| Comment(0) | 中国で食べる