この報告では、90年代以降都市貧困層が増加傾向にあり、経済システムも変化と体制の改革によって、新たな貧困層ができつつあると警鐘していました。
報告書では、都市部貧困層の子供は、9年間の義務教育しか受けることができず、教育費の高騰でとても進学するための経済的負担が無理です。
さらに社会に出て行っても低学歴で、技能が低いままでは中国の厳しい就職戦線で勝ち抜くこともままならず、所得もなかなかあがっていかないというジレンマを抱えた悪循環の状態であると指摘し、社会の矛盾が発生しやすくなるとしています。
これまでは、農村で生活していた人たちが、自分たちの収入を少しでもあげようと、都市部で出稼ぎにきていましたが、都市部そのもので貧困層が増え始めてくると、これはすこし厄介な話です。
いくら物価が日本よりは安いとはいえ、この上海のような消費中心の大都市では、年10万円でとても生活できません。
いろいろな人種が入り交じっている複雑な中国だけに、難しい舵取りが予想されますが、なんとか安定した社会が作れるようにうまく舵取りしてもらいたいところですね。
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「我が愛しの上海へ2」-理想の中医学と漢方を求めて
【連絡】日本出張のため9月2日午後2時から9月12日午前まで休診します。