2011年09月09日

迷わないでほしい

 十五年ぶりに再会した中学時代の仲間たち。

 みんなすっかり大人になり、家庭を持っているのもおれば、相変わらず悪さしているのもいるようで。

 中学時代の同級生というのは、高校・大学とはまたひと味違った味を醸し出しています。なにより、私の中学時代は町立の学校だったので、卒業後は色々な畑で働いています。だから、色々な人生談を聞けて、興味深い。

 また、中学時代は暴力や破壊で学校も荒れていたので、なんともごたごたしたイメージがありましたが、そんな中でつながっていた仲間だけに、思い出もいろいろです。

 風の噂では、その当時の不良グループは、恐喝かなんかでつかまったとか、あと南田祐介さんのように、芸能界でがんばっている人も。(私は、中学時代に一度転校を経験しているのですが、前の小学校・中学では平井堅さんなんかも同世代になります。)

 さておき、人生色々といえども、身近な仲間が困難に直面してしまうと、やはりなにか手を差し出してあげたいというのが同窓生の強み。折からの就職難で、なかなか仕事が見つからず、苦労しているのもいました。

 私など、高校を卒業した地点で、すっかり日本のレールから離れてしまったので、あまり日本社会から色々言える立場でもないのですが、でも食べていくためのノウハウは多少知っているつもりです。ラーメン屋や建設現場、日本のオフィスでも働いたことがありました。

 私の持論でもある、『健康(肉体的・精神的)であれば、お金はどうにかなる!』という話をし、失業を機会に、なにか身につけたら?と言いました。

 彼自身も、頭が真っ白な状態では、なかなかいろいろなものに気がつかないのですが、逆に我々第三者からみると、いろいろヒントが見えていたりするのですね。

 もともとサービス業を得意とする彼のことなので、このチャンスに中国語でもがんばって勉強するべきだ、ということで我々の彼へのアドバイスは一致しました。

 年に何回も帰らない、上海在住の私と今回たまたま巡り会えたのも、なんかのご縁というわけで、下克上+カオスの中国社会の話をし、あまりにも狭い日本の社会との違いを説き、またこれからたくさんの中国人が日本に来るだろうから、日本のサービス業でも中国語は今まで以上に必要になることを言いました。

 もちろん、やる限りは真剣勝負でやらなければなりませんが、でも新しいことにチャレンジすることができる最高のチャンスだともいいました。

 何度もいいますが、たとえ自分ではうまくいかなくても、健康であれば、まだまだいろいろできるのだから、やはりぶれずにやってほしいと思います。ぶれたらダメですよ。「細水長流」です。

 幸い、格差の激しい中国の人たちと違って、日本人というのはそこそこの教育レベルがあり、共通の価値観も共有しやすい。ましてや、中学時代の仲間です。

 困ったときはお互い励ましてあげたいと思っています。

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「我が愛しの上海へ2」-理想の中医学と漢方を求めて

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posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類

2011年09月08日

城崎温泉のもてなしのこころ〜三木屋さんにて

 日本の温泉地の斜陽化が心配され、老舗旅館ですら廃業を余儀なくされている昨今、利用者の懐具合が思わしくない事とも関係があるかもしれませんが、それでも城崎温泉のようにがんばっている温泉地もあり、私は大変勉強になりました。

 今回、最低300年の歴史をもつ三木屋さん(最低と書いたのは、それ以前にも存在していたようです。)に宿泊させてもらい、10代目の片岡取締役ともお話ができ、老舗旅館が直面している問題、そして温泉地のありかたについて、色々具体的に研究されていて、非常に参考になりました。

 城崎温泉では、温泉地全体で温泉を保護し、盛り上げようという動きがあり、様々な努力をされています。7カ所の外湯を中心に、宿泊客が外湯をまわるようになっていて、温泉客の動きがあるのが結構なことです。若い女性が、カラフルな浴衣をみにつけ、温泉をはしごする姿は絵になります。昨今、宿泊施設が宿泊客を囲い込んでしまう傾向があるなかで、街の経済的発展を促すのには、やはり宿泊客がお金を落としていかないといけません。

 また、外湯巡りで厄介な財布など貴重品の持ち歩きについても、電子マネーをつくって、後で宿で支払う形式も導入されています。これは便利でした!あえて言うなら、もう少し使えるお店を増やしてもらえたらと思います。

 また、電車で来た場合も、駅前にある旅館案内所まで宿から手荷物を預けてもらえ、帰るギリギリまで手ぶらで散策でき、帰る間際に荷物をピックアップできる仕組みも良かった。

 こうした端々までの心遣いが、街全体で宿泊客をもてなしているという感じを与え、また行きたくなる衝動にかられます。

 豪華な料理や施設もいいかもしれませんが、こうした地道な取り組みはもっと大事だと思います。片岡取締役が、旅館の素朴さとオリジナルの姿と快適さをどのようにバランスを取るのかが難しいとおっしゃっていました。

 三木屋さんでは、志賀直哉が宿泊したお部屋も見せてもらいました。旅館からプレゼントされた「城の崎にて」を読んでみると、災害で消失した旧館に3週間滞在し、このあたりかなり散策されたようですが、志賀直哉自身も、知り合いからこの城崎温泉を紹介され、しかも当初予定していた旅館に宿泊できずに入ったところが三木屋という偶然のなかで、この作品が書かれたそうです。

 さて、私の関心のある湯治については、片岡さんのご紹介では、過去にあったようですが、具体的な資料などはあまり残っていないと言うこと。うう、残念!

 でも、私が入ってみた限り、皮膚のつるつる感とぬくもり感はいい感じでした。軽いお湯なので、長湯してもいけそうでしたが、温度は多少高めでした。

 温泉といえども無尽蔵ではなく、城崎温泉も源泉保護に力をいれていますが、世の中が「源泉掛け流し」にこだわる中、あえてそれをやらなくても温泉地として十分に活況であるのは、結構なことです。

 そして、もう一つ特筆すべき事は、若者の温泉客が非常に多い点です。

 外国人は我々以外あまり見かけませんでしたが、それでもアジア系の人たちも来るようになってきたようです。関西と言えば有馬温泉がすぐに浮かびますが、城崎温泉も交通の便から考えると、便利だと思います。

 何よりも、日本海のすぐそばなので、海の幸が美味しい!

 新鮮な海の物に飢えている上海人にとって、この海の幸は最高の贅沢と感じることでしょう。

 いずれにしろ、温泉は日本の貴重な文化財産で、私は日本人の健康に貢献してきた役割は非常に大きいと思います。

 今回初めて城崎温泉に宿泊してみて、「ああ、日本人として生まれてきた良かったな」と実感しました。

 温泉文化は、日本に生まれている我々でなければ分からないことがたくさんありますから。これは、どんなにがんばっても中国には移植できません。

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 余談ですが、日本人女性が浴衣をきると様になるのは、ひょっとして腰のくびれがあまりないから?と思ったり。。。。

 体のメリハリがはっきりとした中国人的スタイルだと、浴衣は難しいように思います。

 いや、本当に余談ですよ。余談。。。。。
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2011年09月07日

城崎温泉にて

 上海、東京、大阪の都会の喧噪を離れて、7日から城崎温泉に来ています。

 大阪からだと、特急こうのとりで2時間40分ほどのショートトリップ。日本海に近い山間に投宿しました。

 泊まった宿は、志賀直哉も宿泊した三木屋さん。いつもここの温泉に来たときは前を通っていたのですが、宿泊するのははじめて。静かな日本庭園が特色です。

 凛とした空気が気持ちよく、なんとも別天地ですね。

 こんなところまで来て、インターネットもしたくないし、テレビも見たくありません。

 ただ、移ろいゆく自然と温泉を楽しみながら、静かに時間が過ぎていきました。

 そして、日本での本の出版企画がほぼ決まりそうなので、構想を練っていました。

 夜、耳を澄ますとせせらぎの音が心地よいです。

 中国では絶対味わえない、ゆとりの空間。

 さすが歴史と文化の国、成熟の国、ニッポンです。
 

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