2011年09月12日

湯谷温泉 湯の風 HAZU

 2011年9月10日〜11日まで温泉学会の第15回愛知・奥三河大会に参加し、シンポジウムのパネリストとして、「温泉といやし〜ストレス社会といやされ志向〜」をテーマにお話してきました。

 その後、エクスカーションとして湯谷温泉の源泉を視察し、鳳来寺山に登り、長篠古戦場(織田・徳川連合軍と武田軍が戦ったいわゆる長篠の戦い)を視察してきました。

 今回宿泊したのは、湯谷温泉(ゆやおんせん)の、湯の風HAZU(はづ)。株式会社はづが湯谷温泉に4箇所の特色ある宿を運営していて、そのうちの一つです。

 忌野清志郎さんが生前、がんの療養のため自転車で治療にこられていたそうです。
 この記事に写っている女将や、次男で社長室長をされている加藤さんともいろいろお話を伺うことができました。
 

 私が宿泊したのは、和のリゾートをテーマにしているHAZUでしたが、そのほかにも、漢方薬膳懐石をテーマにしている「はづ木」という旅館もあり、この日は薬膳を担当されているはづ木の仲間さんとも中医学の薬膳談義で交流できました。なんと、話をしていると上海とも十数年間のつながりもあり、現在でもメニュー研究などで行き来があるとのこと。

 偶然ながらも大変なご縁です。

 こうやって、日本の温泉施設にも薬膳が登場してきているのは、中医学の臨床をやっている端くれとして、大変嬉しい限りです。私なりにも、すこしアドバイスをさせていただきました。

 

 

薬膳担当の仲間さんと


 さて、忌野清志郎さんも愛したこの湯谷温泉。

 泉質はなかなかよかったです。色は白濁していて、温度は熱すぎることなく、ちょうどいい感じです。成分はナトリウム・カルシウム−塩化物温泉(低張性中性低温泉)だそうです。

 慢性消化器疾患や婦人科疾患、慢性皮膚疾患によさそう。

 温度が高くないので、刺激があまりなく、なによりも長湯ができてしまうのが嬉しい。

 露天風呂は川に面しているので、せせらぎの音と大自然の息吹を感じながらお風呂でリラックスできます。

 

 そして、嬉しかったのがHAZUさんで出されたお食事。今回は、薬膳コースではなかったのですが、それでも生薬をうまくあしらえ、温泉系の宿泊施設としては非常に珍しく天ぷらが出てきませんでした。これには本当にびっくりしましたし、私は嬉しかったです。

 なんせ、日本各地の温泉地巡りをしていると、天ぷらは食傷気味です。。。

 とはいえ、愛知県新城市の原田観光課長のお話によると、この湯谷温泉も観光客の激減で頭を痛めているとか。愛知万博の頃も、とくに観光客が増えたわけでもなく、これからは建康と医療を取り組んだ湯谷温泉の発展を計画しているということで、今後の発展を期待しています。

 自然と温泉だけは、そこに行かないと絶対体験できませんからね。

 多くの方と交流でき、非常に意義のある2日間でした。

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「我が愛しの上海へ2」-理想の中医学と漢方を求めて

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posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類