治安が比較的よいのは上海の特徴でもあります。
数年前、バンクーバーにいったとき、街の繁華街にいたのに、ドラッグでヘロヘロになっている若者がちらほらいたときは、さすがにぞっとしましたが、上海ではそういう風景にはまず出会いません。むしろ、交通事故のほうがずっと心配だと思います。私も、ここ数日、中医クリニックでの診察で、上海で交通事故に遭って負傷したという患者さんを見かけます。
ただ、それでも、ここは海外。しかも中国にいるので、今の国際情勢からも中国にいることで発生する日本人としてのリスクには多少配慮する必要があるようにも思います。15年も前なら、その当時の中国で生活日本人というのは、かなり中国通がおおく、ある程度の決心がなければ、そう気軽に上海に来られるような状態ではありませんでした。いまのように、まるで東京や大阪に出張する感覚で上海にくるなんて、到底考えられませんでした。だから、中国につくと、自ずから自衛する意識が芽生えたわけです。
今回の通り魔事件は、上海の繁華街で、人民広場のエリアでおきました。福州路×広西北路といえば、繁華街のなかでも超繁華街です。時間も夕方ということなので、そう遅いわけではありません。26日付けの「新聞晨報」には、復旦大学4年生の留学生、しかもペンネームは中国人的だったので、日本人留学生だとはすぐには分からなかったのですが、その後の報道では実名もでていたようです。7針縫ったとのことです。
上海の街角には、あちこちにカメラがあるので、おそらく犯人はすぐにつかまるかと思いますが、単なる通り魔事件だったのか、それとも日本人を狙ったものなのか、交友関係からのトラブルか、いろいろと推測されます。でも、大学4年生なのだから、上海生活には精通していたはずです。
私も、上海での留学経験者です。仕事でくるのと違って、上海での留学生活は本当にいろいろな経験ができる一方、交友関係もどんどん広がるので、日本にいるとき以上にいろいろと注意する必要があるかと思います。なにより、いまの上海だと、海外にいることすら実感しないこともあるほど、日本人には暮らしやすい街になってしまいましたが、そういうときほど色々油断をしてしまいます。
上海中医薬大学で勉強していたころ、私は自分のクラスのなかで唯一の日本人だったので、中国の皆さんには本当にお世話になった一方で、やはり「日本鬼○」といって落書きされた経験もあります。教授が授業中に、先の戦争のことを持ち出して、話のネタにすることはよくありました。まさか日本人がクラスにいるということは思いもしなかったでしょうし、日本人との草の根交流がぜんぜんなかった時代なので、当然と言えば当然かもしれませんが、やはり気分的には複雑なものです。
ところで、日本人留学生が関係する事件(事故)として、つい先日も、中山西路のマンションで、火事がありました。幸い、けが人はいませんでしたが、留学生の部屋が焼けました。中国ではマンション探しでも、買い物一つにしてもいろいろコツが要ります。海外で住まわせてもらっているということを忘れずに、トラブルを起こさないためにも、最善の注意が必要です。
ところで、中国でのSARSのウワサについて、衛生部が
声明を出したようです。
中国ブログランキングへ
健康ブログ:「我が愛しの上海へ2」-理想の中医学と漢方を求めて【連絡】1.1月18日より中医クリニックは拡張移転しました。新しい住所は上海市中山西路1602号(×柳州路・徐虹北路)宏匯国際広場B座101室です。また土曜午後診察もはじまりました。週末診察は土曜日が午後・夜、日曜日が午前・午後になります。地図は
こちらです。
2.日本での学会参加・講演会発表のため、3月3日〜9日まで休診します。
posted by 藤田 康介 at 00:00|
未分類