羊肉とは、山羊肉を指します。上海市の郊外や、崇明島などは山羊の産地として有名です。中医学の養生・薬膳でも、山羊肉は身体を温める食材としてよく使われ、産後の養生や喘息・気管支炎なんかにも使います。
今回見つけた「蘇州羊肉麺」は、江蘇省でも名高い蔵書系のお店です。蔵書とは地名で、今の木瀆エリア、即ち蘇州の西側、太湖の東側に位置します。調べてみると、蔵書羊肉は明代・清代から現代に伝わっている料理方法で、山羊肉の臭みを独特の方法でとっているのが特徴らしいです。羊肉で有名な蔵書では、この肉を使って4050種類もの料理を作り出すとか。まさしく、山羊肉料理の本場なのです。
前置きはこれぐらにしておいて、上海凱旋路のこのお店の羊肉麺。店内には、蔵書羊肉会員店の看板がぶら下がっていたので、いずれにしろこだわりのお店だとは思います。上海人は、冬に羊肉を食べるのが特に大好きで、この日も地元の人たちで大いに賑わっていました。
上海地元の麺でもそうですが、基本的に麺と麺スープと、トッピングされる具は別々に登場してきます。麺がきれいに盛りつけされてそれだけでもいい感じです。
日本のラーメンのように、すべて盛りつけされた形では出てこないで、食べる人が自分の好みにあわせてのせて食べるのです。これが上海を含めた江南エリアでの麺をたべる流儀です。

細い麺をベースに、ネギやニンニクの芽などがトッピングされ、青梗菜を加えると+1元になります。ただ、出てきて羊肉の小ささには、すこしがっかりしたものの、量的にはこれぐらいで十分だということも食べたら分かります。なるほど、すごくあっさりと味付けされていて、全然臭みがありません。なかなかうまく料理されていました。
そのほか、春雨系のスープもあったりと、羊肉系のメニューはかなり網羅されていました。冬の楽しみがまた一つできた気分です。
【データ】 蘇州羊肉麺館
凱旋路に位置し、凱旋路×徐虹中路との交差点に近い。
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