2012年03月25日

今年も上海に黄砂がやってきた

 上海でも末期癌患者に対する緩和ケアが本格的に動き出しました。すばらしい試みだと思います。詳しくは、こちらをご覧ください。

========

 さて、3月24日に上海もついに「春宣言」が出ました。

 ただ、昨日あたりから、確かに上海に天気は快晴でよくなってきているのだけど、なにか空気がいつもと違う感触を持たれた方が多いと思います。

 写真をとっても、何となくモヤがかかって黄色く写ってしまうのもそのはずで、今、上海に黄砂がやってきています。3月も下旬に入り、いよいよ黄砂のシーズンに入りました。北方エリアほどひどくないにしろ、それでも上海では数回はもやが出たような天気になります。特に、去年の春は酷かったです。

 黄砂は主に、中国北方から気流に乗って運ばれてくるのが殆どで、直径の比較的大きな粒子が空気中に漂うことになります。そのため、APIやPM10などの数値が上昇し、上海環境観測センターの大気汚染度の評価も、「軽度の汚染」となっていました。

 「軽度の汚染」が発表されているときは、心臓病があったり、呼吸器疾患をもっている場合、屋外での運動を避けるようにといわれています。

 上海の天気予報に表示される「大気汚染」の情報には、毎日注意したいところです。

 一旦雨がふると、そうした粒子は洗い流されることになり、空気がすがすがしくなります。上海にいると、雨が妙に恋しくなってしまうこともあるのです。


中国ブログランキングへ
健康ブログ:「我が愛しの上海へ2」-理想の中医学と漢方を求めてhttp://mdfujita.sblo.jp/です。
【連絡】1月18日より中医クリニックは拡張移転しました。新しい住所は上海市中山西路1602号(×柳州路・徐虹北路)宏匯国際広場B座101室です。また土曜午後診察もはじまりました。週末診察は土曜日が午後・夜、日曜日が午前・午後になります。地図はこちらです。

上海浦東新区の世紀公園にて
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類

2012年03月24日

上海のタクシーのシートカバーの行方

 WHOが定めている新しいICD-11に、いよいよ中医学・漢方・韓医など伝統医学が関わるようになってきました。中国も大きく関わっているようで、WHOのICD-11改定への中医学の動きを少し書いてみました。

====

 最近、上海のタクシーのシートカバーが変わってきたのを皆さんご存じかと思います。

 白いシートカバーから、グレーのPVC製にものになりました。公式な理由は、シートカバーを洗うための水を節約する、いやゆる「環境保護」のためなのだそうですが、個人的には白いカバーが懐かしく思います。

 白いカバーを洗うために、年間使われている水の量は10万トンと試算されています。これに、洗剤などによる環境破壊も加味されるというもの。また、白いカバーを使っているとき、1ヶ月にかかるコストは10元。これは、運転手の負担になっていて、PVC製に変わった後は取り消しになりました。一方で、PVCだと、まず洗う必要がない。ぞうきんがけ程度でいい、というのだそうです。

 しかし、最近タクシーに乗ってみて、PVC製のシートに取り替えてから、どうもきっちりと清掃されていないように思われることが少なくありません。特に、雨の日なんかは、あまり気持ちいいモノではない。タクシーなどは、バス同様に公共の交通機関ですので、毎日色々な人が乗車するわけで、やはり清潔感は大事にしてもらいたいと思います。
 また、グレーという色も微妙で、シートの上に忘れ物をすると、気付きにくいと思います。さらに、PVC製に変わってから、車内での会話の響き具合もかわってしまい、なんかキンキンした感じになりました。私個人的には、以前の白いシートのほうが好きです。少なくとも、汚れているということが一発でわかりますからね。

 そういえば、以前、上海のタクシーにあって、いつの間にか消えてしまったサービスに、自動ドアもありました。
 日本のタクシーと同じように、後部座席のドアを自動であける装置がつけられていたのですが、結局、本格的に使われることなく消えてしまいました。まあ、上海人のせっかちな性格では自動ドアが開くのを待つより、さっさと自分で開けた方がよい、といった事情もあるかも。なにより、ドアが開くのを待っていたら、さっさとタクシーが別の人にとられてしまうという心配もあるかもしれません。

 環境保護のために、LPGをつかっていたタクシーもめっきり減りましたね。いまでは、殆どがガソリン車になってしまいました。
 
 私も含め、昨今の上海でのマイカーの普及で、今までタクシーを使っていた人たちが、だんだんと利用しなくなってきました。また、燃料代の値上がりで、タクシー運転手の懐具合も厳しい。運転手のなり手がいないという問題も深刻化しています。

 そんなこともあり、以前はいろいろ工夫のみられた上海のタクシーサービスも、ここ数年は何となくマンネリ化しているような感じがしないわけでもありません。


中国ブログランキングへ健康ブログ:「我が愛しの上海へ2」-理想の中医学と漢方を求めてhttp://mdfujita.sblo.jp/です。
【連絡】1月18日より中医クリニックは拡張移転しました。新しい住所は上海市中山西路1602号(×柳州路・徐虹北路)宏匯国際広場B座101室です。また土曜午後診察もはじまりました。週末診察は土曜日が午後・夜、日曜日が午前・午後になります。地図はこちらです。
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類

2012年03月22日

霧の時に着陸できる飛行機とできない飛行機

 先日、学会で東京に戻ったとき、日本航空を利用したのですが、成田離陸時に言われたのが、上海が濃霧なので、羽田空港に引き返す条件付きの離陸、というものでした。結局は、無事上海浦東国際空港に着陸できたのですが、以前から気になっていたのは、濃霧の時に着陸できる飛行機と着陸できていない飛行機があるということでした。同じように飛んでいるのになぜか?と思ったら、実は着陸するのにはいろいろパイロット側と機材に条件があるということをあとで知りました。

 中国の国内の空港では、一般的に視界が悪くてもある程度盲目着陸をできる設備をもっているようで、視界が800メートル程度、雲の高さが60メートルでも着陸するCAT1類はクリアできています。さらに視界が悪くなると、CAT2類の適用となり、この場合だと視界が350メートル程度、雲の高さが30メートルになります。浦東国際空港や首都空港など中国国内で3〜4箇所の空港でこの基準をクリアできているようですが、この場合は、ほぼ完全に計器飛行での着陸になるのだそうです。

 ところが、どのパイロットもこのCAT2類状態での着陸が出来るわけではないらしい。そのための定期的な訓練が必要で、中国民航各社のパイロットも、全員がこのライセンスを持っているわけではないのだそうです。また、一旦ライセンスを取得しても、3ヶ月に一度定期的に訓練をする必要があり、航空会社のコストが上昇、そのため積極的にこのライセンスを取得させる状況にはないのが現実のようです。

 ちなみに、日本ではさらに350メートル未満の視界でも着陸できる設備をもつCAT3類の飛行場も数カ所があり、こうなると完全計器飛行での着陸となるのとか。成田空港などにその設備があるのだそうですが、そうなるとさらにパイロットの訓練が必要なのでしょうね。
 
 

 この話を聞いて、濃霧の時に着陸できるかできないかは、パイロットの経験と勘に頼っているのではなく、ちゃんとした規定と資格に基づいているのだと言うことを知って一安心。

 しかし、最近の上海浦東空港での霧は尋常ではありません。霧が出ているときは、大気汚染も深刻なときです。なるべく外出は避けたいところです。

 やはり、上海では手足口病がまだ多いようです。2月の上海での法定伝染病、トップは手足口病でしたを更新しました。


中国ブログランキングへ
健康ブログ:「我が愛しの上海へ2」-理想の中医学と漢方を求めてhttp://mdfujita.sblo.jp/です。
【連絡】1月18日より中医クリニックは拡張移転しました。新しい住所は上海市中山西路1602号(×柳州路・徐虹北路)宏匯国際広場B座101室です。また土曜午後診察もはじまりました。週末診察は土曜日が午後・夜、日曜日が午前・午後になります。地図はこちらです。
posted by 藤田 康介 at 00:00| 未分類